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カテゴリ:本・雑誌・漫画
いや~。やっと感想を書く時間が取れますた!
実は、もう一冊読み終わっちゃったんですけどね(笑) 8組の夫婦による8つの物語。 どれもありえるような、ありえないような物語。 私はいまだに結婚をしてないので、良くは分からないけれど・・・ 短編集だけあって、サックリと軽い気持ちで読むのには丁度イイ感じだね。 通勤時間だけに読んでも、一つの話を読み終わるので、「続きが気なる!」とか 悶々としなくていいしね~♪ それが手軽な反面、長編の濃密な人物描写や事件の絡み、謎解きの驚きなんかには欠けるかな? この本は雑誌に載った短編をまとめた物なんだが、 貫井氏も短編は初めてとの事で、最初は難産だったもよう。 でも、だんだんコツを掴んだとの事で、後半の物語になるにつれて 短編ながら、濃密な物語に。 個人的に好きなのは、表題にもなった『崩れる』と『誘われる』、『見られる』。 『崩れる』は、ろくに働かない“カス”夫と会社を辞めてしまった息子を持つ 勤労主婦が何時しかストレスを蓄積させて・・・・てな感じ。 最後は、「そうだよね~。やっぱりね~。」と思うと同時に ちょっとした衝撃。 「ああ、さっぱりした」 この主婦が漏らした言葉だが、私も同感。 私もあんな家族なら欲しくないなぁ。 コレは意外に現実に近いんじゃないかと思う。 こういうストレスを溜めてる主婦って結構居るんじゃない? 『誘われる』はちょっと裕福な夫婦が高級マンションにお引越しをするが、 同じマンションには同年代の夫婦はおらず、近所には養鶏所のような団地。 新しい地で幼い娘と共に公園デビューをしようとするも 団地の住民達は“高級マンションの住人は仲間ではナイ”とばかりに 誰も相手にはしてくれないと思っていた矢先、新聞で同じ年頃の娘を持つ 母親の友達募集の投稿を見つけ・・・てな感じ。 女って“自分と同レベル”の人を友達にしようと思うところがあるんだろうね。 経済的にとか、旦那のレベルとかさ。 私個人的には、こうゆう感情にウンザリなんだが、世間のママさん達には 根強く残ってるんだろうよ。 つーか、貫井氏はこういう女のひねくれた性根をなんで知っているんだ? いつも驚かされるんだけどね(笑) コレは最後に主人公の旦那さんの手紙によって真相が明らかになるんだが さすが、短編に慣れてきた後半の作品だけあって、ちょっとやられた。 自分も主人公の妄想の通りだと思っていたので・・・ 『見られる』だけは唯一結婚していない、婚約を交わしたカップルの話。 彼女の方に奇妙な電話が掛かってくる。 「早く寝ないと、会社に遅刻するぞ」とか(笑) この話は犯人が確定しない。 多分アイツだろうって感じで。 問い詰めたりする訳じゃないのでね。 でも、あの一言はやっぱり彼が発した言葉なのかな? 一番最後に悶々とさせられた! キィー!!悔しい! 『慟哭』ほどの満腹感は無いものの、コレはコレで 「おいしいデザート食べました!」って感じかしらね? 昼ドラを見る感覚にも似てる気がするけど・・・ まぁ、とりあえずおいしいお紅茶とご一緒にって感じ(笑) 油断してると、火傷しますけどね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.12.03 22:47:10
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