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カテゴリ:多重債務の問題と消費者金融を考える
11/16日の続きです。
「不動産担保ローン」で自宅を抵当に入れたサラリーマンK氏でした。 アイフ○以外の5社はすべて完済しました。 しばらくして、完済した5社のうち1社のプロ○スから「融資の枠が50万から70万円に増額されました。必要な時はぜひ、ご利用ください」という電話がかかってきました。 完済したK氏は、プロ○スにとっては優良な融資客になったからです。 同じように他社からも「融資枠が増額されました」と連絡が入りました。 K氏は、最初は、借りる気は毛頭ありませんでした。 以前、毎月の返済がとても苦しい時があったから少しこりていましたから。 しかし、しばらしくて、急な出費の時に、「少し借りてすぐ返せば大丈夫」と30万円借りてしまいました。 同じように他社からも借りてしまい、毎月の返済がどんどん増えてしまいました。 この頃では、アイフ○の「不動産担保ローン」の利息5万円の返済も重荷になってきてしまいました。 「おまとめローン」の問題点は、おまとめする事自体はそう問題がないように見えますが、 おまとめする借金の内容です。 貸し出し金利の高い金利(18%~20%、といっても利息制限法内の金利)から安い金利(14%)への移行ならまだ判りますが、(といってもこれも?あり) サラ金のグレーゾン金利(28~29%)のおまとめは、絶対してはいけません。 なぜなら、グレーゾン金利自体が認められていないため、 (みなし弁済規定・過去の裁判所の判決例による)グレーゾン金利のまま借りて、返すを繰り返していると、利息を払いすぎている事になるのです。 利息制限法による金利計算をしないで、 ゲレーゾン金利のままの現在の残債務額をそのまま、おまとめするということ、 これは、わざわざ、減額計算をしないでそのまま完済することになります。 (もっとも、相手に利息制限法の金利で引きなおして全額完済の方法もあるが、 今の段階では、専門家が間に入らないと、業者はなかなかOKしないのが現実です.) T銀行の「おまとめローン」の問題と「不動産担保ローン」の問題は共通点があります。 サラ金業者は、お客が、借りたお金を事故もなく完済すると、 優良顧客と判断して、融資枠を増額します。 (k氏の例) 人間は弱いもので、特に一度借金の味を覚えると、 「融資枠が増えました、70万円お貸しできます。」と言われるとつい、手が出てしまうものです。返済の苦しさも忘れて・・・ 「おまとめローン」の場合も同じ事で、 完済したサラ金業者から融資金額の増額のお誘いが待っています。 よほど、「もう二度と借りないぞ!」と言う強い意志がない限り、実は多重債務への「入り口」が待ち受けているのです。 又、サラ金業者の「不動産担保ローン」の怖さは他にもあります。 K氏の借りた「不動産担保ローン」は融資金額が「300万円」です。対しての金利は20%でしたね。 一見金利が下がったようにも感じますが、利息制限法では100万円以上からの金利は15%です。 ここでもまた、「5%」高い金利を支払う事になります。 実は、サラ金業者は、最初から「不動産」が目当てなのです。 28%~29%の高金利は、毎月、きちんと返しても、金利が高くて、なかなか元金が減りません。 途中で返済ができなくなった時も、平成の徳政令と言われた ※「特定調停」※ をする事ができません。 ※→「簡易裁判所に申し出て、業者に利息は免除してもらい、元金のみの債務額にしてもらい、3年~5年の分割にしてもらう制度。自分でもできる) 又、「給与所得者」のための「個人再生法」もできません。 K氏のように、「住宅ローン」がある場合は、 住宅ローンを除く借金の総額が「5000万円以内」の場合、 個人再生法が適用でき、借金が総額の5分の1、あるいは3分の1、に減額され、 これも3年から5年の分割返済が可能です。 しかし、K氏のように、 住宅ローン以外に他の金融業者の担保がある場合は、適用ができません。 と言う事は、借金がなくなるまで、金融公庫とアイフ○に返済し続けなければ自宅は「金融公庫」か「アイフ○」に差し押さえされてしまいます。 差し押さえ→競売、と言うパターンになる可能性もあります。 誰か友人か親戚に「300万円」借りて、完済することにより 「担保」をはずし事ができれば一番いいのですが・・・。 K氏が意を決して、相談にみえた時、専門家も同席していましたので、 「専門家」にあらためて相談することになりましたが、 「まず、住宅ローン」の返済と「アイフ○」の返済、他のサラ金業者の返済まで止める事を強く言いました。 これ以上「多重債務」にならない為にです。 少しでも残した現金を次の生活資金に残す事が先決です。(借家を借りる為、もしくは次の最悪の対策) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 19, 2006 02:09:09 AM
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