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カテゴリ:多重債務の問題と資産
自営業者にとって、廃業後・定年後の生活資金の問題は深刻です。 最近の相談の方のお話を聞くたびに心が痛みます。 「親が借金のために家を売ろうと、不動産屋さんにお願いしている。」 長男Hさんからあわてた声で電話を受けた。 自営業を営む彼の父親は60才前半。最近の事業不振から売上が月に10~15万円。 借り入れは総額六百万円。奥さんのパート収入でかろうじて生活をしていた。 事業はもうやめる予定でいる。 これ以上やっていても昔のように利益は見込まれない。ますます借金が増えるだけだから。 国金が小額,借金のほとんどがサラ金だった。しかも借りたのは最近のようだ 長男Hが実家に戻った際、サラ金のカードと、返済のために銀行から振り込んだ控えが見つかり発覚したそうだ。 長男H(30代後半)は言う、 「若い頃僕はずいぶん父親には迷惑かけた。だから、僕が借金を支払う、家がなくなるのはつらい。」と涙をこぼして言った。 同じ町内におかあさんの実家が空き家であるために、そちらで生活はできるという。 長男Hの希望は、 「自宅は残してほしい・・。お母さんの実家は賃貸にして、 老後の生活費にしてもらいたい」という。 父親は借金が表に出ること(たとえば、破産とか)をかたくなに拒んでいて、どこ に借金があるのかを絶対明かさない。 家を売ることで全部支払いができるのだから構わない・・と。 築年数の多い家の評価はないが土地が広いため、土地の評価で十分すぎるお金が残るからだ。 長男Hの説得にも耳を貸さない。 小さな町の小さな商店街に住んでいる父親には、体裁がすべてなのだ。 次第に、 長男の説得のかいもあり、少しずつ、借金の内容も話はじめ、カードも手渡した。 それでも、銀行系カードの借金はまだわからない・・。 幸いに自宅も担保になっていないし、連帯保証人もいなかった。 とりあえずわかった分だけでもと、任意整理を「司法書士さん」に依頼をした。 もちろん、長男Hが代理人になった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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