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カテゴリ:名字の言
師子王ごとくなるの心 鹿児島の伝統的工芸品である「鶴田和紙」の紙すき作業が本格化している。昔から手もみ茶をつくる際の茶とり紙として使用され、今も高級茶づくりに欠かせない ▼和紙の原料となるカジノキの繊維やトロロアオイの音から取った「ねり」は熱に弱い。だから紙すき作業は冬が向いていて、寒くなるほど良い和紙ができるという ▼日蓮大聖人は、門下へのお手紙に「佐渡国は紙候わぬ上」(新1291・全961)と記された。当時、紙は貴重品であった。佐渡の地で著された「観心本尊抄」の御真筆が17枚の和紙の表裏両面に認められていることからも、それがうかがえる ▼先のお手紙で大聖人は、権力者と結託して自身を陥れようとする諸宗の僧たちを「畜生の心は、弱きをおどし、強きをおそる。当世の学者等は畜生のごとし」(新1285・全957)と喝破され、「師子王ごとくなるの心をもてる者、必ず仏になるべし」(新1286・全957)と叫ばれた。敵がいるからこそ強くなれる。大難の前に師子王の心で戦い抜けば必ず仏になれる、と ▼人生に苦労や困難はつきものだ。大事なのは心が負けないこと。厳しい冬ほど良質の和紙のように、試練の中で心を鍛え、粘り強く挑戦を重ねたい。
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Last updated
March 25, 2024 04:37:30 PM
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