ドイツには、本当にたくさんのトルコ人が住んでいる。戦後、労働力不足を補うためにトルコからたくさんの労働者を受け入れた。そして、その後も彼らが、家族を呼び寄せ・・・という形で、雪だるま式に増えていったという歴史的背景があるからだ。
以前住んでいた所では、トルコ人は少数派で、幼稚園でも学校でもほとんどみかけたことがなかったので、あまり気にならなかったのだが、ここに引っ越してきてからは、「ここはトルコか?」と思うほど目立つ。数にすれば、全体の10%ほどなのかもしれないが、集団でスカーフをかぶりガウンのようなものをまとっている人が歩いていると、「ここは、どこ?」と思ってしまう。
賢浩が、「今日は、トルコとアルバニアの子は学校に来ないの。「Zuckerfest(砂糖祭り)」があるんだって。」と教えてくれた。調べてみたら、今日は、「ラマダン(断食)」の最終日で、今日から3日間、砂糖祭りというお祭りがあるそうだ。つまり、イスラムの宗教行事。ドイツでは、学校の休みが多いので、普段の日は、病気などの理由がない限り基本的に休んではいけない。特別な理由がある場合は、欠席届を書面にて提出し、先生の許可をもらわなくてはいけない。(病気の場合は、3日以内に書面にて欠席届を提出する義務がある)
昨日、トルコやアルバニアの子供達は、みんな「欠席届」を提出していたそうだ。賢浩のクラスには、該当する子が8人もいる。クラスの30%にもあたる。授業と言ったって、所詮小学校は、午前中しかない。午後からそういう行事をすればいいのに、学校を休ませるほどのことなのだろうか?中国人で、「旧正月だから」という理由で、学校を休ませる家庭があるだろうか?・・・などなど、いろいろ考えてしまった。私がイスラム教について無知だから、「断食」や「砂糖祭り」の重要性がわかっていないのかもしれないが、違和感を感じる。キリスト教の行事はすでに、祝祭日になっているからこういう問題は起こらない。
イスラム教以外の国に住むイスラム教徒は、今日、いったいどのように過ごしているのだろうか?子供達は学校を休んでいるのだろうか?それとも、わが町が特殊なのだろうか?私には直接関係ないことだけど、なんとなく気になる。