ドイツでマルチリンガルを育てる

明日いよいよ恵子が帰ってくる。北京の今日の気温は、最高３度、最低マイナス６度となっていた。南京では、暑い、暑い、と言っていたのに、すごい落差。ドイツよりも寒い。

このところこちらではいい天気が続き、今日は、山の上の原っぱに凧揚げをしに行った。うちから５Kmほどのところで、恵子たちは、学校の山歩きの日にそこまで往復したと言っていた。しかし、やはり歩いていくのはきついので、私の運転練習もかねて、車で行った。
かなりの山道になるのだが、夫はいきなり、「はい、ここで車をとめて。エンジン切って。」と命令した。坂道発進の練習なのだが、ハンドブレーキを使うな、と恐ろしいことを言う。「そんなことは怖くてできない。」と拒否したら、「他の車は走っていないのだから、下がっても問題ない。ハンドブレーキを使っていたら、いつまでたってもクラッチの使い方を覚えない。」と譲らない。しぶしぶ言われるとおりにした。いくら後ろに車がいないからといって、やはり車がずずーっと下がっていくと冷や汗がでる。しつこいほど何度も練習させられた。とにかく、運転中、横でぎゃんぎゃん言われるので、うるさくてしかたない。「大きい声で言わなくてもわかる！」と文句をつけると、夫は、「何度言ってもわからないから、声を張り上げてしまうのだ。」と私のせいにする。「犬に吼えられているようだ。だから耳に入らない。」と反論したら、夫は、「ワンワン」とおどけて見せた。すると、ニコちゃんまで「ワンワン」と真似をして、以後、夫が私に大声で注意するたびに、「ワンワン」と後部座席で吼えるので、険悪な車内のムードが和んだ。

あいにく、あまり風はなく、凧揚げは無理だった。しかし、そこにはたくさん牛がいて、すごく間近に見ることができた。その後、周りを散歩したり、ちょっと小高い山に登ったり、秋らしい一日を楽しんだ。

ところで、今日の夕飯は、白きくらげのスープと金針菜ときくらげと鶏肉の炒め物だった。義母が香港から持ってきてくれた乾物を使った。白きくらげと金針菜は、香港にいたとき、自分では買おうと思ったことは一度もなかった。だから、もらっても、それほどうれしいと思わなかったし、そもそもどうやって料理していいのかわからなかったのだが、義母に教えてもらったら、そのおいしさに、最近やみつきになってしまった。特に白きくらげのスープは家族みんな、ニコちゃんも大好きでたくさん作ってもあっという間になくなってしまう。
材料は、豚肉、白きくらげ、干しいちじく、アーモンド、干し貝柱。肉以外の材料は、すべて香港から。やっぱりうちの場合、和食もしくは中華のほうが人気がある。香港や日本からの救援物資が我が家の食卓を豊かにしてくれている。
でも、明日は、恵子が帰ってくるので、ソーセージとか生野菜のサラダとか、中国では食べられなかったものを用意して上げようと思っている。