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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2010年03月13日
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テーマ:海外生活(7774)
今日折り紙講座の講師を務めた。
2年前、子供向けの折り紙講座のアイデアをVHS(市民大学)の担当者に話したところ、「それは面白いので是非・・・」ということになった。5-8歳向けの「折り紙講座」と8歳以上向けの「折り紙で作るクリスマスリース」の2講座を受け持った。でも、材料を用意するのが大変だし、それほど人も集まらないので、その後続けるつもりはなかった。しかし、翌年も、「同じ講座を開いてください。」とVHSの担当者から電話があったので、快諾したが、人数が集まらず、結局去年は開講しなかった。

人数が集まらないのは、参加費用に問題あると思う。3時間で、15ユーロというのは、子供の工作にしては、高すぎる料金設定だと思う。恵子に、いくらだったら参加する?ときいたところ、「2ユーロ」という返事が返ってきた。
15人とか20人のクラスにすれば、安く設定できるのだろうが、私と恵子の2人でそんなにたくさんの子にはきっちり教えられない。「少人数グループ」を希望しているので、料金の設定には私は口出しできない。

去年の暮れ、VHSから、「春季講座も開講してください。」と連絡があった。VHSとしては、バラエティーに富んだ講座があるよ・・とアピールしたいのだろう。それで、名前を貸すつもりで、OKした。
今回も、人数が集まらずに開講にいたらないだろう、と勝手に思っていた。ところが、2日前に、「4人しか参加者がいませんが、開講することにしました。」と連絡があった。
急いで、恵子にVHSのプログラムを図書館から取ってこさせた。
自分の講座がどこに掲載されているのかなかなか探せなかった。それほど、隅に小さく出ていただけである。しかし、参加料金を見て、びっくり。値上げしたらしく、3時間の講座の参加費がなんと「19ユーロ」。それにみあった講座を開かなくては・・と急にプレッシャーになった。
参加者リストをみたら、同じ苗字で同じ住所の人がいた。きっと姉妹で参加しているのだろうなーと思った。
プログラムを見て気になったのは、子供向け講座のページに掲載されていたが、私の講座にだけ対象年齢が書かれていなかった。幼稚園児がくるのか、小学生5-6年の子が来るのか、見当がつかず、どの辺にレベルを設定していいのか困った。

とりえず、もうすぐでイースターなので、ウサギや羊やひよこや、イースターエッグホルダーなどを中心にプログラムを組み立てることにした。

今朝は、15分前(9時45分)に教室に入り、準備を始めた。すると、賢浩より小さい男の子がお父さんに連れられ、教室に入ってきた。年齢を聞いたら、8歳で小2だと言った。ほっとした・・・。

次に、中年の女性に、「ここが折り紙教室?」と聞かれた。保護者の方かと思ったら、その女性は、コートを脱いで席に着いたので、びっくりした。そして、その後ろから、彼女の「お母さん」が来たのでびっくり。姉妹で参加かと思っていたのは、実は母娘での参加だったのだ。50代の娘と70代の母・・といったところか・・・。さらに、もう一人、今度は、さらにご年配のご婦人がいらした。
平均年齢7-8歳を想定していたのに、なんと平均年齢60歳!
3人のご婦人には、「折り紙歴30年」というオーラが漂っており、「さらにレベルアップを目指して、本場の方に教えを乞うため、19ユーロ払ってきました!」と言わんばかりであった。私は、あまりの想定外の出来事に、顔面蒼白になり、泣きそうになってしまった。
「どうしよう、どうしよう、」と日本語で弱音をはいていたら、恵子に、「ママ、もうしょうがないじゃない。このままやるしかないでしょ。」とたしなめられた。

「すみません、子供を想定していたので、みなさんには簡単すぎるかもしれません。」とまずは謝った。すると、「私たち、折り紙なんてしたことないから、簡単すぎるなんてことないですよー。」と50代娘さんが言った。どれだけ、安堵したか・・・・。

まずは、「うさぎのかお」を折り、厚紙に貼り付け、イースターカードを作った。ご婦人方には子供っぽ過ぎるかな?と心配したけど、みなさん真剣に取り組んでくださった。50代娘さんは、めがねをかけており、自分のウサギにもめがねを描いていた。みなさんそれぞれ楽しそうに茶目っ気たっぷりのウサギの顔を描いていらした。

次は、「水仙」(Osterglocken)を折り、やはり厚紙に貼り、イースターカードにした。花びらを6枚折り、くっつけるのだが、それが難しかったようだ。
ここまででだいたい30分。

その次は、卵立て2種。
ここまで折って、「ちょっと難しいわねー。」と感想がもれてきたので、簡単なひよこ2種。

続いて、厚紙を卵型に切り、そこに貼り付ける「子羊」「服を着たうさぎ」「卵からかえったひよこ」の3種を折った。

80代ご婦人が、「この辺で5分休憩しませんか?」と提案してくれたので、少し休みを取った。

私は、小さい子供が「おなかすいたー」とか「のどかわいたー」なんていったら困るなーと思って、お菓子(グミベア)や飲み物(水とジュースパウダーBrause)を用意していたのだが、みなさん自分の飲み物は自分で持参されていた。事前に参加者の年齢がわかっていたら、それなりのものを用意できたのに、さすがにグミベアをご婦人達には勧められなかった。

休憩後、チェック柄のかわいい折り紙で「ちょうちょ」を折った。針金を触覚にみたててつけた。50代娘さんが、「家に帰ったら、忘れちゃうわ。覚えるために、もう一度、ちょうちょを折りたい。」とおっしゃったので、またみんなでちょうちょを折った。
50代娘さんに、「もう1度折りたい」と言われたので、三度ちょうちょ。でも、8歳の男の子は、「僕はもういい」と言って折らなかったので、「ちょっと休んでてね。」とグミベアをあげた。

しかし、グミベアを食べ終わると、「僕は、新しいのを折りたい。」といい始めた。ディスプレーの中から何が折りたいか聞いたら、「タンポポ」をリクエストした。タンポポはこの中で一番難しいよ、と伝えておいたのにナー。恵子がマンツーマンで教えることにした。そのうち、ご婦人方もちょうちょを折り終わり、タンポポに挑戦した。しかし、細かい作業が多く、70代母が、「私はギブアップするわ。こんなのできない。」とさじを投げた。他の人も頑張っていたけど、やはり、途中であきらめてしまった。

次は、8歳男の子のリクエストで「ペンギン」。これは簡単なので、みなさん問題なく折れた。

次いで、ディスプレーを指差し、「ネコが折りたいわ。」とご婦人方からリクエストがあった。しかし、それは実はパンダだった。
パンダも特に難しいわけではないが、かわいい出来栄えなので、みなさん満足してくださった。

あと15分ほど時間があった。もう一度今まで折った中から復習するか、新しいのを折るか?と聞いたところ、70代母は、「私は、もうこれ以上できないわ。これで十分。」とおっしゃった。みなさんうなずいた。それで、ゆっくり片付け始めたら、8歳男の子が、「折り紙1枚もらっていい?」と聞いてきた。どうぞ、というと、自分で好き勝手折り始めた。すると、50代娘さんも、「じゃあ私も。」と言って、またちょうちょを折り始めた。よほど気に入ってくれたようだ。

80代ご婦人が、「材料費はいくらかしら?」と聞いてくださった。「要りませんよ。」と答えた。でも、材料は全部私の自前。ほとんどが、日本から送ってもらった折り紙を使っている。例えば、パンダなんて折ったら、一人2枚黒い折り紙がいる。4人で8枚。見本なども含めると、それだけで、手持ちの黒い折り紙がなくなってしまう。だから、参加人数が4人ぐらいが私にとってはちょうどいい。

今日は、子供相手の予定が、ご年配者相手になって、本当にびっくりしたけど、楽しかった。でも、疲れたー





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最終更新日  2010年03月14日 01時31分01秒
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