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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:老人介護士への道
実習5日目が終了した。
毎日8時半過ぎに家に帰る。 ニコちゃんが、「ママー」と言いながら飛びついてくる。少しニコちゃんと遊んでからシャワーを浴び、そのままニコちゃんと寝る生活。くたくたになって帰ってくるので、ニコちゃん以外のことをする気にならない。 出かける前に、夕食は温めなおすだけでいいように完璧に用意していく。夕飯の後片付けは夫がしていてくれるので助かる。 しかし、昨日は、夫はかなり不機嫌だった。 「この1週間、午後の2時間、僕はずーっと賢浩の横に座って宿題をするのを監視していなくてはいけなかった。だから、自分の仕事は何もできなかった。誰かが監視していなければ、賢浩は何もしない。君が学校に行くようになったら、誰が賢浩を監視するのか?このままでは、彼は完全に落ちこぼれる。それでいいのか? 自分のキャリアと子供の将来と、どちらか大切なのか?」 と言われた。 確かに、私が家に帰ってくると、賢浩とニコちゃんは居間にいて(夫と恵子はそれぞれの部屋にいる)、いつもテレビを見ている。ニコちゃんは、私を見るとすぐに私に抱きついてくるが、賢浩はその後もテレビを見続けている。私がいない間、賢浩はいったい何をしているのだろう?と思っていたが、夫にはっきり言われて、すごく落ち込んだ。ママというものは、子供のために自分の時間を全部捧げないといけないのだろうか? 実習中も、先輩介護士に 「子供が3人もいて、どうやってこの仕事を続けていくつもり? 簡単な事ではないわよ。私は10年前に資格を取ったけど、その時より今のほうが、もっと難しいことを勉強しなくてはいけないのよ。私は子供がすでに大きかったけど、それでも、夫の協力がなかったら、乗り切れなかったと思うわ。」 と言われた。 「介護士は3年間学校に通わないといけないのよ。あなたにできるの? 子供はどうするの? 子供の学校が休みのときは、あなたは実習しないといけないのよ。 ヘルパーの資格なら1年でいいから、そちらにしたら?」 とまで言われた。 「介護士は、医療関係のことについても学ばなくてはいけないのよ。それには、ラテン語の知識が不可欠。私はギムナジウムでラテン語を習っていたから、助かったけど、日本人はラテン語なんてほとんどの人が知識を持っていないでしょ。大変よ。」 ドイツ語だけでも大変なのに、ラテン語も必要なんて・・・・・・。 ドイツの老人介護士というのは、ほぼ看護婦さんと同じような資格のようだ。事実、私の実習先には、看護婦という肩書きの人もいるが、介護士と同じ仕事をしている。 薬の棚には、個人ごとに仕分けされた薬がずらーっと並ぶのだが、どの薬をどんな症状の時に使うべきか、介護士は知っていて当然。医者との連携もかかせない。思っていたよりも、より医療関係の専門知識が必要になる職業だと実感した。腹痛を訴えたり、下痢をしたり、嘔吐をする方もいるが、緊急に医者を呼ぶ必要があるかどうかの判断もしなくてはいけない。 昨日、一緒についてくれた先輩介護士(といっても、私より若い)は、30代後半で学校に通って2年前に卒業して資格を取ったといっていた。子供が3人いらして、現在一番下のお子さんは、小2だそうだ。私と比較的境遇が近いかな?と思っていたら、 「私は1992年にロシアからドイツに来たのだけど、ロシアでは看護士をしていたから、勉強は簡単だったわ。」と言われてしまった・・・・。ロシアの学校では、第2外国語としてドイツ語も学んでいたそうだ。全然私と境遇が違った・・・・・。 私は、3年間、頑張ってみよう、と思っているのだが、周りからこんなにも言われて、私がやろうとしていることは、無謀なことなのか、考えさせられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月20日 15時09分21秒
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