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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2010年05月28日
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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:老人介護士への道
今、老人ホームでの面接を終えて、帰ってきたばかり。
まだ気持ちが高ぶっている。
職業訓練校でも面接があったけど、集団だったし、質問されるより、先生の話を聞いている時間が長く、どちらかというと、入学説明会と言う感じだった。
でも、今回は、私一人に面接官が3人。すごい緊張した。
いつもはアイスドールのような顔のシャロン・ストーン似の院長は、笑顔で迎えいれてくれた。ほかの2人は男性だったが、強面ではなかった。
まずは、席に着くよういわれ、「コーヒーは?」と飲み物を勧められた。机の上には、コーヒーや水のほか、クッキーやチョコレートものっていた。
私は、結構です、と断ったけど、「そんなに緊張しないで。まずは、一口チョコレートでも食べて気を静めて。」と言われた。

15人も面接を受ける人がいるので、決められたメソッドで行う、と説明された。
まずは、自己紹介をさせられた。その次に、いろいろな質問が飛んできた。

Q「老人介護士に必要な資質は?」と聞かれた。
A「忍耐力、社会的スキル、責任感」
Q「そのほかは?」
A「・・・・・・」(とっさに思いつかない)
Q「社会的スキルって、例えば何?」
A「コミュニケーション能力やチームワーク」
Q「チームワークで重要なことは?今までチームで働いたことはある?経験を話して。」
A「・・・・・」(話に詰まる)
Q「僕は、介護士に必要なのは、Belastung(負担)に耐えうる精神力だと思うのだけど、どう思う?」
A「はあ、そうですね。」
Q「あなたのBelastungの限界ってどこ?そういう状況下で働いたことある?そういう時、どう対応した?」
A「えっ・・・すぐには考え付きません・・・・」
Q「この財団は、カソリック系なのだけど、あなたの宗教は?」
A「無宗教です」
Q「カソリックの教義もある程度知っておいてもらわないと困るけど、どう?」
A「子供たちは、学校で宗教の授業を受けているし、娘はカソリック教会のコーラスに所属しています。それに、今年は、子供たちは、Sternsingerまでしました。」(ポイントあげたかな?)
Q「じゃあ、カソリックにもずいぶん馴染んでいるんだね。」

Q「あなたの友達はあなたのことをどう評価している?」
A「慎重すぎる。完全主義者」
Q「二律背反のような気がするけど、具体例を挙げて。」
A「云々、云々・・」
Q「どんな人間が嫌い?」
A「えっ・・・・・」
Q「誰とでも付き合えるの?」
A「・・・・・」
Q「例えば、ここの住人で、痴呆症だから、コントロールできなくて、人をたたいたり、つばを吐いたりする人がいるけど、どう思う?」
A「それは、病気がなせる業だから、仕方ないです。」
Q「もし、相手があなたに冷たくても、あなたは相手に優しくしてあげられる?」
A「そういう人には、嫌われていると思うので、近づきません。」

Q「あなたの経歴から見て、国際的に活躍していたのに、本当にこの仕事でいいの? 週末よく考えて、もし、ダメだと思ったら、月曜日にでも電話してください。」
A「私の決意は変わりませんけど・・・」
Q「でもね、中には、やっぱりだめだ、って心変わりする人もいるんだよ。」
A「えー」(本当にびっくり。じゃあなんで、応募したのかな??)
Q「職業訓練にどんなことを期待しているの?」
A「専門知識の取得とドイツ語力の向上。」

もっといっぱい聞かれたのだけど、もう質問の意味もわからないし、ドイツ語もめちゃくちゃ。用意していた答えはすらすら言えるけど、予期せぬ質問には、答えも浮かばないし、ドイツ語も追いつかない。すごく落ち込む・・。

最後に、二つほど私から質問して、終わり。
来週、結果をお伝えします、と言われた。

最後の最後に、私は、「すみません、一言言わせてください。」とお願いした。

「私のドイツ語は、ひどかったと思います。でも、それは、今まですーっと家にいる時間が長かったので、ドイツ語を話す機会がなかったからです。私は、家で子供たちとは日本語で話しています。私は、それは子供たちにとって非常に重要なことだと思っています。おかげで、かれらは、英独日の三ヶ国語に堪能です。でも、例えば私の娘は、家でドイツ語を話さない環境にいますが、学校の成績は優秀で、ギムナジウムでは飛び級をしたほどです。ですから、私も、もし3年間の職業訓練を受けるチャンスをもらえたら、ドイツ語を飛躍的に伸ばすことができると信じています。」

そしたら、一人の人が、私の送り状のサイン(漢字を使っている)みて、「これすごいよね。読めないよ。ところで、ドイツ語は書けるの?」と質問した。
「書けます。」と答えたけど、私がアルファベットを知らないと思っていたのかしら??

そしたら、面接官たちが、ざわざわして、「でも、彼女は、書類を書けるのかね?」(介護士の仕事には、日誌や記録を書くことも含まれる)と言い合っていた。シャロン・ストーン似の院長が、「実習生にはそういう仕事はさせないので・・」と説明したいた。問題は解決したようで、、それじゃあ、さようなら・・と言うことになった。

結局、40分も話してしまった。15人も候補者がいるのに、大丈夫だろうか・・・。まあ、黙り込むことはなかったけど、質問に上手に答えられなかったなーとは思う。話が噛み合わなかったと言うか・・・。でも、なんとなく、和気藹々とした雰囲気であったように思う。あとは、運命に従うだけ。

結果を聞くのがすごく恐ろしい。とりあえず、今週末は、すべてを忘れて、楽しもう。悲観するのは来週以降に持ち越し。






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最終更新日  2010年05月28日 18時59分41秒
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