|
カテゴリ:ドイツで働く
今日 人生で初めて、税理士事務所を訪問した。
夫はフリーランスになった時からお世話になっているのだが、私は初めて。 労働契約書の作成と給与計算を税理士事務所のスタッフにお願いすることにしたので、今日はそのスタッフの方と面談予約を取っていた。 そのスタッフの方は、実はここの税理士さんの奥様。電話で話したときのアクセントと名前から、たぶん南米の人だろうな、と思っていたが、やっぱりそうだった。ご本人が、「私はチリ出身です。」とおっしゃった。 私は、今日のためにいろいろ質問を書きとめてきていたので、それを見て、「ドイツ語、頑張って勉強しているんですね。」と彼女が言った。私は、「これから、勉強しなくては、いけないと思っています。」と答えたところ、「ドイツに来て何年ですか?」と聞かれた。この質問に答えるのが一番恥ずかしい。「かなりです。」とあいまいに答えた。それでも、「どれぐらいですか?」と聞かれたので、「10年以上です。」とぼやかして答えた。 彼女は、「私も最初ドイツに来たときは全く話せず大変でした。」と言った。 私は、「でも、こちらの大学で税法を学ばれたんですよね?」と聞いたら、「大学で勉強したのではなく、3年間職業訓練を受けました。」と教えてくれた。「その3年間は本当に大変でした。ドイツ語もあまりできないし、38歳から勉強を始めたので・・・。ちなみに、私は、あなたと同い年ですよ。」と言った。 38歳から勉強をして、今ではドイツの税法について他人にアドバイスする立場。素晴らしいと思った。でも、同い年、と言われて、本当に恥ずかしかった。 もちろん、彼女は旦那さん一族が代々税理士で、個人事務所を持っていたので、職業訓練する場所を提供してもらえた、という幸運な面もあるが、やはり本人の努力も並大抵ではなかったはずだ。 いろいろ質問させてもらったが、その一つが、Berufsgenossenschaften(同業者組合)について。雇用者には労災保険に加入する義務があるとのことで、同業組合に届けなくてはいけないそうだ。私の場合、主に、仕事をするのは、家の地下にある夫の仕事部屋。本棚が倒れて下敷きになるとか、コンピューターが発火して火傷するとか、そういう「事故」があったときのための保険。必要がない気がするのだけど、払わないといけないらしい。保険料は給与に比例するそうだが、年間最低保険料が50ユーロ。私の給与は低いので、月額5ユーロほどにしかならない計算。でも、私の契約は12月からなのだけど、1ケ月だけでも、50ユーロ払わなくてはいけないそうだ。そう考えると、12月から人を雇うというのは結構損なことなのだなーと思った。 本当にいろいろ奥が深い。 今日お会いして、担当者がとても気さくな方ということがわかり、わからないことがあったら、安心して電話で聞けるような気がした。 それにしても、ドイツで人を正社員として雇うということは、ものすごくお金がかかるということを実感した。 給料の額面にプラスされる社会保険費用が思った以上に高く、びっくりした。日本でも同じだろうけど、会社負担分について考えたことがなかったので、いい社会勉強にはなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年11月29日 06時45分56秒
コメント(0) | コメントを書く |