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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2013年12月22日
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カテゴリ:家族
昨日は、電車で惠子の学校まで行ってきた。
荷物が多いので、一人では持てない、と言われた。しかし、車を長時間運転したくなかったので、電車で迎えに行くことにした。Stuttgartを通るので、ついでにクリスマスマーケットをのぞいてこようと計画した。
朝10時ごろにStuttgartについた。
それほど人は多くなかった。賢浩がジャケットを買いたいといったので、デパートのジャケット売り場にまず向かった。にこちゃんは、おもちゃ売り場に行きたいと言うので、私たちが洋服を見ている間に、おもちゃ売り場で一人でおもちゃを見ていた。
その後、H&Mに行ったのだが、ここには洋服しか売っていないので、にこちゃんは「つまんない」「退屈だ」を連発して、私たちを困らせた。それから、お目当てのクリスマスマーケットに行った。まだ朝早いせいか、あんまり混雑しておらず、子供たちはお菓子などを買ったりして満足してくれた。

時間になったので、電車で惠子の学校まで向かった。駅からはバスでも行けるのだが、天気もよかったし、どんな町か見たかったので、街中を通って歩いていった。石畳で、中世の町並みような、かわいい町だった。

惠子の寮での部屋は3階にあり、エレベーターがない。惠子は、2週間に1度、重いスーツケースを抱えてこの階段を上り下りしているわけだ。大変だなーと思った。

Stuttgartでは、乗り換えの時間が2時間近くもあり、惠子と賢浩はショッピングをしたりクリスマスマーケットに行きたいといったので、私がにこちゃんの面倒とと荷物持ち係を引き受けた。
にこちゃんは、午前中見た、デパートの中のおもちゃ売り場に行きたいといった。しかし、クリスマス前の最後の週末で、Stuttgartの街中は人、人、人。その中でも、デパートの入り口に設置された「香水売り場」とにこちゃんのお目当ての「おもちゃ売り場」は特に人が多かった。私は大きなスーツケースを持っていたので、おもちゃ売り場でうろうろすることはできず、にこちゃんは一人で、レゴを実演できるコーナーで遊んで、私が時々様子を見に行く、ということにした。10分おきに様子を見に行ったのだが、なかなかレゴ売り場から離れられないようだったので、あまりの人ごみに私も疲れて、同じ階にあるベンチで座って時間をつぶした。しばらくして、にこちゃんの様子を見に行ったら、にこちゃんがおもちゃ売り場のどこにもいなくてあせった。
大きなスーツケースを転がしながら、人ごみの中にこちゃんを探し回る羽目になった。最終的には、館内放送で呼び出された。
にこちゃんは、泣いておらず、意外と冷静だった。
「飽きちゃったけど、ママが来ないから、探しに行った。でも、見つけられなかったから、ママがいなくなった、とレジの人に言ったら、放送してくれた。」といった。
もしかして、勝手にほかの階に行ってしまったり、最悪、店の外に出てしまっていたらどうしよう、とかなり心配したが、思っていたよりは、しっかりしていた。
それでも、こんな混雑した場所に、大きな荷物を抱えてくるのは間違っていたし、いかなる理由にせよ、子供から目を離したことは間違っていた、と反省した。

Stuttgartから地元駅までの電車も混雑していた。
にこちゃんは、途中でトイレに行きたいといって、一人で行った。
私は寝てしまった。
はっ、と気づいた時、にこちゃんはまだ帰ってきていなかった。トイレは私の席から見えたので、そちらを見たら、にこちゃんがドアの前に立ち、どのノブをガチャガチャしていたのでびっくりした。
にこちゃんのところに行って、「やめなさい」と注意したら、「中に誰も入っていないよ。」といった。でも、鍵がかかっている。にこちゃんは、「もう僕は、ずーっ待っているんだよ。」といって、ドアをノックし始めた。これでは、中の人も出るに出られなくなってしまったのではないか、と思った。しかし、にこちゃんは、30分以上、トイレの前で待っていたのだから、確かに長すぎる。そこに、ほかの車両から戻ってきた女の子が、「ここのトイレはあかないから、向こうにもトイレがあるよ。」と教えてくれた。にこちゃんは別の車両のトイレに行って、無事、用を済ませてきた。しかし、その間も、例のトイレは閉まったままだった。

しばらくして車掌さんが乗車券のコントロールに来た。そのときに、トイレの近くに座っていた乗客が、「ここのトイレはずっと鍵がかかったまんまだ。」と伝えた。車掌さんは、トイレのドアをノックして、「ドアを開けなさい」と命令した。しかし、中から返事がなったようで、車掌さんはマスターキーでトイレのドアを開けた。車掌さんは、トイレの中をのぞき、何か中の人と会話しているようだった。その後、車掌さんはドアを半開きにしたまま、近くの座席の人と笑いながら談笑していた。私は、中にどんな人がいたのか、興味津々。でも、ちょうど駅について、乗り降りする人でごったがえして、中から出てくる決定的な瞬間を見逃してしまった。気づいたときには、車掌さんの姿はなく、トイレ問題は解決していた。
車掌さんの様子からして、「密室殺人」とか、中で人が倒れていた、という選択肢はない。結末が知りたかった。

家に着いたら、家の前にもみの木が飾られ、電気がチカチカついていた。
玄関を開けたら、中から白ワイシャツ、蝶ネクタイ、黒ベスト、黒いズボン、という「ウェイター」スタイルで夫が「いらっしゃいませ」と出迎えてくれた。
昨日は、夫は家で留守番だったので、夕飯を作っておいてくれるという話になっていた。ものすごく手の込んだディナーが用意されていた。
実は、昨日は私たちの結婚記念日だった。私も覚えていたが、デパートにはいっても、プレゼントを選ぶ精神的、体力的余裕がなかった。そもそも私にとって、結婚記念日は祝うほどのことでもない位置づけだった。
しかし、夫は、豪勢なディナーを用意してくれていた。
フランス語で「本日のメニュー」というお品書きも用意されていた。
前菜、メイン、デザートのスリーコースメニューだった。
メインはメキシカン料理だった。私たちの新婚旅行がメキシコで、それにちなんだそうだ。しかし、私は辛いものが苦手。夫は、わざわざいろいろなスパイスを買ってきて作ってくれたのだが、私には辛すぎて食べられない、という結果になってしまった。
前菜とデザートはおいしくいただいた。

食後、それぞれシャワーをした後、みんなでDVD鑑賞をしよう、とわざわざ「Wunderkinder」(直訳「神童」、邦題「命をつなぐバイオリン」)というDVDを夫は借りてきてくれていた。
しかし、私は、疲れすぎていて、シャワーをした後、そのまま寝てしまった。
夫が心をこめて計画してくれたのだが、夫の期待するリアクションをすることができなかった。私は私で、夫のためには何もしていない。でも、それに対して、何も文句も言わないのは、すごいと思う。





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最終更新日  2013年12月22日 14時58分54秒
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