ドイツでマルチリンガルを育てる

夏らしくない日が続いている。
今週から夫も外で仕事をする日が多くなり、５時過ぎに家を出るので、私は４時半に起きて、軽食の用意。そのせいか、授業中、眠くて仕方がない。
昨日から教室に暖房がはいり、気持ちいい暖かさがさらに眠気を誘う。
８時から９時半までが前半、３０分休みをはさんで、１０時から１２時が後半。この後半の２時間がとても長く感じる。

休み時間は、徐々にクラスメートと話をすることができるようになってきた。
一人の人が、「金曜日って、HerrXXXの誕生日なんですか？」と聞いた。「そうなの。」と一緒のテーブルでお茶を飲みながら休憩していた人が返事をした。何の話か良くわからなかったのだけど、会話を聞いているうちに、私たちのクラスで唯一の男性が、金曜日に誕生日を迎えるようだ。そのことでクラス内で一斉にお知らせが回ったようだ。クラスメートの一人が、「私たちは、XXXでお知らせをクラスにまわしたりしているのよ。XXXってわかるでしょ？」と言われた。たぶん、日本でいうところのLINEみたいなものかな？　実は、LINEも良く知らないのだけど・・・。私は、「私の携帯は、スマホじゃないから、そういうアプリはついてないです。」と返事した。周りを見てみれば、みんなスマホ。そもそも私は、ほとんど家に居る生活だったから、携帯なんか必要なく、恵子のお古をもらったけど、受信用として使っているだけ。しかし、毎日外出する生活になり、携帯は必要かな、と思うようになってきた。みんな、休み時間に家にかけたりしている。スマホがないと、クラスの情報から取り残されてしまうのだとしたら、ちょっと悲しい。私も、スマホを持つべきなのかな・・と心が傾いている。

授業は、何を説明されているのか全くわからないこともあるが、パーセンテージの計算など簡単なときもある。
月曜日は消費税の話だった。ドイツの消費税は、１９パーセントだが、食費や本代は７パーセント。ホテル代も７パーセント。スーパーのレシートにも書いてあるが、知らない人もいたのでびっくりした。消費税が７パーセントのものもあることを知らなかった人に向かって、先生が、「じゃあ、宿題を出しましょう。こんど、マクドナルドでハンバーガーを買って店内で食べてください。それから、ご主人にはテイクアウトしてもらってください。それぞれのレシートを持ってきてくださいね。」と言った。クラスの誰かが、「中で食べても持ち帰っても同じ値段ですよ。」と言った。先生は、「税込価格は同じですが、税率は違いますよ。つまり、テイクアウトを売った時と、店内で食べるものを売ったときでは、店の売り上げが異なるのですよ。」と言った。そこまでは知らなかった。授業中、居眠りをしそうになってしまうのだけど、目からうろこが落ちる思いをすることも、少なくとも一日に１回はある。
ともかく、私は、理解できないドイツ語が多くて、授業の５０パーセントぐらいしか、理解できていない。でも、勉強していることは、それほど難しいことではないのだと思う。経済に知識がある人なら、当たり前すぎて馬鹿馬鹿しいことかもしれない。残念ながら、私にはほとんど経済の知識がない。大学で経済を勉強しておけばよかった、と今頃になって後悔している。