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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:職業再訓練
賢浩は、日曜日の夜、無事に帰ってきた。
ワシントンからロンドンへのフライトが30分ほど遅れ、後ろのほうの席に座っていた賢浩は降りるのに時間がかかってしまい、CAに乗り換えに間に合わないといったら、「あー、ごめんね。じゃあ、次のフライトに乗ってください。」といわれて、新しい搭乗券を渡されたらしいが、それが、8時間後のフライト。CAの電話を借りて、家に電話してきたらしい。電話では、「フライトが遅れて、乗り継ぎ便に乗れなかったから、帰るのは夕方6時半になる」ということしか言わなかったから、こっちは本当に気をもんだ。本来なら午前10時半に着くフライトだった。お昼は航空会社から支給されたクーポンをつかったそうだけど、10ポンド分しか支給されないので、レストランで食べることは出来ず、サンドイッチと飲み物しか買えなかったそうだ。スマホのゲームで遊んで時間を潰したといっていた。ヨーロッパの航空会社の場合、飛行機が遅延した場合、いくらか払い戻しをしてもらえると聞いたことがあるが、この場合、30分の遅延になるのか、8時間の遅延になるのか、どちらだろう? 賢浩は、今日から、ハイデルベルグの友達の家にいってしまった。水曜日は新聞配達のバイトの日なのに、結局恵子が肩代わりした。夏休み、6週間もあったのに、結局賢浩は、休み中1回も新聞配達をしなかった。恵子は、「なんで、私がしないといけないの」と文句を言っていた。でも、賢浩の口座に振り込まれたバイト料はキチンと恵子に渡していた。 昨日は、恵子の誕生日だった。アメリカから帰ってきてから、PCでゲーム三昧の賢浩に、「ケーキぐらい、作ってあげなさい」といって、ケーキミックスを渡した。賢浩の焼いたケーキでお祝いしたのだが、夫は、義姉や義父母に、「恵子のために賢浩がケーキを焼いたのだが、今まで彼が焼いたケーキの中で一番おいしかった。こんなに上手に作れるとは驚いた。賢浩には、料理の才能があるのかもしれない」と写真付きのメールを送っていたのでびっくりした。それは、材料を入れて混ぜるだけで誰でも出来るケーキなのに・・・・ 私の勉強のほうは、ドイツ語のハンデが大きすぎるが、外の空気を吸うのは楽しい。 簿記の授業では、先生が問題を読み上げ、それを書きとり、問題を解く。私にとって、一番難しいのは、問題を書き取ること。特に数字が難しい。ドイツ語のコースは、ディクテーションの場合、何度も同じ文を読んでくれるが、ここはドイツ語のコースではない。たとえば、ドイツ語だと「58673、87」は「8と50、1000、600、3と70、8、7」という言い方をする。これがすぐに書き取れない。先生の読み上げるスピードが速いので、15%と50%さえも間違えてしまう。そうすると式があっていても、答えが合うはすがない。致命的。 月曜日は、会社法、商法の勉強だった。前提条件が挙げられ、「この場合、この契約は有効か?」とかそんな問題を回答しなければいけない。その場合、その根拠もあげないといけない。商法 XX条XX項により、・・・などと答えなくてはいけない。休み時間に、「先生の言っていること、理解できている?」とクラスメートに心配された。「わからなかったら、もっとゆっくり話してくださいって言ったら?」と言われたが、さすがにそれは憚られる。私のレベルに合わせてもらうわけにはいかないよね。 このクラスは、フルタイムの人は1年、パートタイムの人は1年半講義を受け、その後実習期間が1年もしくは1年半ある。しかし、実習先を見つけるのはものすごく大変なのだそうだ。企業としては、只で働いてもらえるのだから、そんなに難しいこととは思ってなかった。しかし、実情は、その逆で、実習生を雇うことは、企業にとって、人手が増えてプラスというわけではなく、お荷物を抱えることになり、マイナスにしかならないのだそうだ。言われてみればなるほど、と納得した。実習生は即戦力にはならない。実習生に教える分、もともといる人の仕事が増える。・・・私なんて、年齢的にも、ドイツ語力でも、まったく働き手として魅力がない。そういうことを考えると、暗い気持ちになるが、今は、とりあえず、ドイツ語力を向上させることが急務。勉強も、家事も、子育ても全部中途半端になっているので、正しいことをしているのかわからなくなるのだが、学校に通うのは楽しいから、はじめてよかったんだと信じたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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