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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2014年11月02日
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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:職業再訓練
職業再訓練に通うようになって、11週間たった。
10月は4科目のテストがあり、心に余裕が全くなかった。私はこつこつ勉強することはできなくて、テスト勉強はほぼ一夜漬け。でも、ほかのことをしていても、「こんなことをしている場合ではないのに・・」とあせりがあった。
先週の水曜日にあった会社法のテストは散々だった。家に帰ってから良く考えてみると、それほど難しい問題ではなかったと思えるのだが、テスト中は、意味が全然わからず、答えをどう書いていいのか考えつかなかった。テスト内容は、契約の有効性を問うもので、それぞれの出資者の名前と出資日と出資金額と出資内容が一覧表ではなく、文章の中に出てくる。金額と日付が重要になってくるのだけど、問題の書き方がストレートではなく、途中で会社を辞める人や新たな出資者がでてくるので、頭がどんどん混乱していき、テスト時間は90分もあったのに、最後まで回答を書き終えることが出来なかった。

会社法のテストの前日、カーシェアリングをしている人と一緒に帰ろうとしたら、彼女が、「別のコースの人が先月会社法のテストを受けたから、その問題用紙をみせもらう約束をしているの。」といった。彼女は受け取ったテスト問題用紙を学校の事務室でコピーして、その一枚を別のクラスメートと私にくれた。家に帰る途中の車内で彼女のスマホがなった。もう一人のクラスメートがクラスのグループメールでテスト用紙の写真を一斉送信したらしい。私はスマホがないので、このグループには参加していない。みんなこんな風に情報交換しているのか・・・とびっくりした。今回はたまたまその場に居合わせたから情報がもらえただけ。結果的には、ほかのクラスの会社法のテストとは全く違う内容だったのだが、私だけ共有していない情報が多いのだろうなと疎外感を感じた。

テストの始まる前、堂々と「私はカンニングペーパーを作ったの」と見せている人が何人もいた。先週の金曜日、その前の週にあったテストを休んでいた人が一人で隣の部屋で追試を受けた。しかし、彼女は、テスト中、問題をいちいちスマホでクラスメートに送り、クラスメートから答えを教えてもらっていたらしく、終わったあと、みんなに「ありがとう」とお礼を言っていた。
大人の世界でもこうなのだから、子供の学校では、もっとすごいことが行われているのかもしれない。賢浩達のクラスも、宿題の答えをグループで共有している。それがいいことだとは思わないが、やはりスマホがないと、グループにはいるためのアプリをダウンロードできないわけで、疎外感は半端ないと思う。子供がスマホを持ちたがるのも理解できる。

今日の午後、アメリカに住む義姉夫婦から電話があった。勉強はどう?ときかれたので、このスマホのアプリの話をしたら、「そうなのよね。今ってみんなWhatsappしているのよね。うちの母(70代後半)もやっているんだって。でも、私たちもスマホを持っていないのよ。必要だと思わないから・・・」と言った。義姉がスマホを持っていないという事実に驚いた。私と違ってフルタイムで働いているわけだし、欲しいものは何でも買える環境。まあ、私も買おうと思えば買えないわけではないが、どの機種を買っていいのか良くわからないし、どういう契約にしたらいいかも迷うし、買いに行くのが面倒くさいし、グループ情報をもらう以外ではそれほど使うこともないから、欲しいほしいと口では言いながら、なかなか行動に移せない。

義姉は、子ども達のことを含め、いろいろなことに口を出してくるのだけど、お金も出してくれる。恵子には、「私たちからの奨学金」といって、クレジットカードを送ってくれた。専用の口座をアメリカに作ってくれて、そこに毎月3万円ぐらい振り込んでくれるという太っ腹ぶり。当初は毎月200ユーロほどこちらに送金すると言ってくれていたのだが、それでは、送金手数料がかかりすぎるのでやめて、その代わりにどうすればいいのか銀行に相談してくれたそうだ。義姉は、私と違って、「こうしたい」と決めたなら、実現させるためにどんな努力も惜しまない人。本当にすごい人だと思う。
私も義姉もいまどきスマホを持っていない少数派だが、理由は一緒ではないところが悲しい。





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最終更新日  2014年11月03日 04時55分21秒
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