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カテゴリ:ドイツ・ドイツ語・ドイツ人
試験があってもなくても家で勉強しないのだけど、試験の予定がないと気分的にすごく楽。
この再就職訓練には、一応「試用期間」というものがあり、フルタイムの人が4ヶ月間、パートタイムの人は6ヶ月間に設定されている。その期間中は、成績が悪ければ、学校側から退学を申し渡されるし、特段の理由がなくても本人から退学を申し入れることが出来る。 来週でフルタイムの人の試用期間が終わるのだが、先生から、「成績不良の人はいないので、こちらから退学してもらう人はいない。」との言葉があった。 ドイツ語の壁があり、授業の半分は理解できていない。しかし、勉強内容は面白く、理解できていないことが本当に残念。 昨日は、簿記の授業で、所得税のことについて学んだ。ドイツでは、給料から、健康保険、介護保険、失業保険、年金保険の4種類を源泉徴収される。そのほか、連帯付加税、教会税も徴収される。教会税は、州によって率が変わり、州によって、カソリックとエバンゲリッシュに振り分けられる割合も違うのだそうだ。BW州は同率だが、バイエルン州はカソリックに振り分けられる額のほうが多い。個人の場合は、「キリスト教徒ではない」という理由で教会税を払わなくても良いが、会社の場合は、たとえ、従業員や経営者にキリスト教徒が居なくても必ず払わなくてはいけないらしい。所得税の約8パーセントが教会に払われるわけだから、ドイツの教会って本当に金持ち。 会社が取引先の人の誕生日に花束をプレゼントした場合、一人につき年間35ユーロまでは税金控除の対象になるのだが、社員に40ユーロを1セントでも超える額の花束をプレゼントした場合、全額給与に上乗せして課税される、ということも昨日学んだ。つまり、社員にとってはありがた迷惑で、それなら現金や商品券でもらったほうがうれしい、という話になる。車を会社から貸与されている場合も、その利益分を所得に上乗せして課税されることになる。 介護保険は、子供ありの人より子供なしの人のほうが0.25パーセント余計に負担を強いられる。子供ありというのは、成人している子供、死別した子供も含むということで、扶養している子供という意味ではない。 4人の子持ちのクラスメートが、「子供がいない人は、もっと負担してしかるべきだ。彼らは、子供がいないから、フルタイムで働ける。だから、稼ぎもよく、楽しい生活をしておいて、年をとったら、私たちよりも多く年金をもらって悠々自適に老後を送るのは不公平だ。彼らが年をとったときに、彼らの年金を負担するのは、私たちの子供たちなのに・・・」と言い出した。しかし、フルで働いている人は、その分余計に税金や保険料を払っているわけで、子供がいないぶん、税率も高い。私たちは児童手当ももらっているし、子供がいることで、控除もある。私たちは強制されて子供を生んだわけでもないし、クラスメートのように「不公平だ」と思う人がいることに驚いた。どこからそういう考えが出てくるんだろう? しかし、クラスメートの「不公平」発言に同意している人が意外に多かった。どういう思考回路をしているのか、私には理解できない。 どの教科書に載っていたのかわすれたが、「6人以上養子を取った場合、それはビジネスとみなし、控除の対象にならない。」もしくは、「児童手当の対象にならない」といようなことが書いてあった。正確な文面は覚えていないが、こんな一文がわざわざ記載されているのが怖いなーと思った。子供が損得勘定の対象になるのは悲しいことだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年11月08日 18時01分54秒
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