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カテゴリ:職業再訓練
今週の月曜日、我が家の暖房器具が壊れてしまい、夫がいろいろな会社に電話をして修理を頼んだ。しかし、わが町の暖房修理会社はどこも忙しく、「今週はできない」と言われた。A社だけは、「できるかどうかわからないので、あとからまた電話をする」との返答だった。しかし、全く電話がかかってこなかったので、夫は仕方なく、隣町のB社に電話をしてきてもらった。隣町は片道10kmの距離だが、往復で約1万円の交通費を別途請求するがそれでもいいか?ときかれたそうだ。ほかに来てもらえるところもなかったので、それでもいいということでお願いした。
しかし、B社に直してもらってから、さらに暖房器具の調子が悪くなってしまった。クレームをつけたいところだが、また再度来てもらうとそれだけでも交通費を請求されるので、躊躇している。 まだB社からは請求書が来ていないのだが、なぜか昨日A社から請求書が届いた。 「顧客からの要請で自宅に行ったが、すでに他社が来ていた。」と書いてある報告書が添付され、「顧客負担分」「交通費(往復5km)」という名目で、約5500円の請求額が書いてあった。そもそもA社からうちまで片道1kmもかからない。確かに、私たちは来てくださいといったが、いけるかどうかわからない、折り返し連絡する、と言われただけ。それに、実際に修理工が我が家まで来ていたなんて、私たちは知らなかった。 夫に話したら、「そんな請求書は無視しろ」と言った。「無視はまずいよ。督促がきて、もっと請求されるよ。」といっても、「裁判に持ち込まれてもこちらは全然困らないから、無視しろ」と譲らない。 今日学校でこの話をクラスメートに話したら、みんなは「無視は良くない。まず、電話しなさい。そしたらすぐに請求書を取り下げてくれるかもしれないよ。」とアドバイスをくれた。「外国人のアクセントだとすぐにそういうはったりをかます業者が多いんだよね。息子さんがもう声変わりをしているなら、息子に電話をしてもらったほうがいいかもね。」とか「うちの母もロシア語アクセントが強くて、よくそういう脅しみたいな請求書をもらっていたよ。でも、とにかく、穏便に済ませたいからって支払っていたんだよね。そういう人に漬け込んでくる業者は多いよ、向こうも、外国人だと思ってなめて、だめもとで請求しているんだよ。強い態度で出たほうがいいよ。」と励ましてくれた。クラスメートの一人は、「私がとりあえず見本の手紙を書いてあげるよ、」といってくれた。彼女は、「この請求書を払うことは出来ない。もしまた請求書を送ってくるようなら、弁護士に転送します」というような内容の手紙を書いてくれた。「弁護士に転送するとか、そんなことまで書くの?」と聞いたら、「それが普通だよ。」と言った。「でも、本当に向こうが、上等じゃないか、裁判で決着しようって言ったらどうするの?」と聞いたら、「こんな40ユーロ程度で裁判を起こす人なんていないよ。でも、そう書いた方が効果的だよ。私の友人なんか、民法第XX条により、この請求は無効である、とか書いているよ。ネットで調べればそんな例はたくさん出てくるから、なるべく法律を盾に使ったほうがいいよ。」と教えてくれた。 私は休み時間に席の近くのクラスメートに相談したのだが、授業が始まってから、クラスメートは私の代わりに先生にこのケースを質問してくれた。先生は、「そういう話は良くありますが、もちろん払う必要はありません。正式に依頼していないのに、業者が勝手に依頼されたと判断しただけですから・・・」と言った。自分たちに落ち度がないことにお墨付きをもらえたので、嫌がる夫を無視して、私がA社に電話をした。結局は、請求書を破棄してもらえることが出来た。 クラスメートは、私のドイツ語のつたなさを本当に心配してくれている。 そうそう、今日、私に「模範手紙」を書いてくれたのは、30歳の女性。10歳のときにロシアから移民してきて、ギムナジウム卒業後すぐに結婚して現在は12歳と10歳のお子さんのママ。ブロンドで、一見派手に見えるのだけど、すごくやさしくて、素敵な女性。 先日、恵子と話していて、「今日、ショックなことがあったの。」と恵子が言った。何があったのかとドキドキしたら、「同じクラスに30歳の人もいたの!!」と言った。恵子と同じフラットに住んでいる人たちも25歳以上が多いが、そのほとんどが修士か博士課程の人たち。学部1年生で30歳というのが恵子には驚きだったようだ。恵子も30歳の人と勉強していて、私も30歳、もしくはそれより若い人たちと勉強している。20代のクラスメートには、「あんなおばさんもいるなんてびっくり~」と逆に思われているかもしれない。 現在、簿記の授業では給料計算の仕方を習っている。 昨日は、ミニジョブの話になり、そこから掃除婦の話になった。先生が、「私の地元のギムナジウムには毎週火曜日と木曜日に掃除婦が来ます。たとえば、火曜日や木曜日が休日だった場合、彼女は働かなくてもその分の給料はもらえます。」という話をした。Aさんが、「掃除婦って結構割りのいい仕事ですよね。」と発言した。先生は苦笑した。Aさんは、「私の知り合いは、簡単な掃除で、時給11ユーロもらってますよ。」と言った。するとほかのクラスメートから「現実を知らなすぎるよ」「掃除婦なんてやりたがる人誰もいないよ。」と掃除婦をこき下ろすような発言が次から次へと飛び交った。私と一緒に通っている人は、掃除婦のアルバイトをしている。ほかにもそういう人が居るかもしれないのに、みんなよくそういう発言が出来るなーと思った。 帰りの車の中で、彼女は、「私は7年も同じところで働いているのに、賃上げもないし、有給ももらったことがないわ。でも、先生の話では、私にも権利があるってことよね?」と話していた。個人契約では、無理だと思うのだが、彼女の契約がどうなっているのか知らない。 今日は、年金の話のときに、Bさんが、「なぜ、私たちはこんなに年金を払うのに、少ししか受け取れないのか?」と聞いた。先生は、「年金は自分たちのためではなく、前世代のために使われるものだからです。私たちの年金は子供の世代が担うことになりますが、子供の数が減っているので 受け取る額が少なくなってしまうのです」としごく全うな回答をした。するとBさんが、「それはおかしいですよね。政府は年金が少なくなっていることに気づいているわけですから、外国にプレゼントするより、税金を国民のために使うべきだと思いませんか?」と言った。先生は、「別にプレゼントはしてないですよ。」と言うと、「どう考えてもプレゼントでしょ。ギリシャに使ったお金なんてその際たるもの。彼らは遊んで私たちが働く。おかしいでしょ。」といきまいた。「それに、ルーマニアからの移民もどうにかならないですかね?ドイツにたくさん子供をつれてきて、ドイツ政府から社会保障や児童手当をもらうのは、おかしいですよね。」とどんどんヒートアップしていった。どんどん授業のテーマと離れていって、ほかのクラスメートも、「B,落ち着いて!」と声を掛けていた。先生が授業に入ろうとしても、さえぎって「外国から来て平気でハルツ4(生活保護)を受給している人たちがたくさんいますよね。働く気なんてないんですよ。そういう人たちを受け入れる政府はおかしい!」とBさんの怒りは収まらない。クラスメートのほとんどはBさんの意見に大きくうなずいていた。クラスメートの中には5年前にカザフスタンから移民してきて以来ずっと生活保護を受給している人がいる。彼女のだんなさんは働く意思がないらしい。お子さんも二人居る。このクラスには、彼女も含め、もともとドイツ系でソ連に移住していたが、冷戦後にドイツに戻ってきたという人たちが多い。Bさん自身もポーランド出身。それでも、ここまで外国人パッシングとも聞こえることを授業中に声高に発言し、それに同意する人がクラスに多いのには、びっくりした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年11月29日 02時44分31秒
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