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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2014年12月06日
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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:職業再訓練
今週もあっという間に過ぎた。
月曜日は、経済学の授業。
現在は、債務の話が中心。
Zessionskredit(請求権・債権を担保にお金を借りること)の話題のときに、「個人でも可能ですか?」と質問したクラスメートがいた、先生は、「企業間だけです。個人にはForderung(債権)なんてないでしょ。」と言ったら、彼女は、「私にはいっぱいありますよ。」と言った。彼女は現在離婚調停中。調停に出廷のため、よく授業を休んでいる。彼女の質問は、養育費を担保に第3者からお金を借りる、つまり、彼女が銀行からお金を借りて、銀行は(元)旦那に直接返済を請求するということは出来るのか?という内容だった。彼女は授業中突拍子もないことをよく発言するのだが、よくそんなこと考え付くなーと思わされることが多い。
そのほか、授業では、Grundschuld(土地債務)、Hypothek(住宅ローン、抵当)の話にもなった。クラスメートのほとんどは、住宅ローンを組んでおり、利率とか借り換えとかすごくよく知っているのに驚いた。20代で一軒家を購入している人がこんなに多いとはびっくりだ。もちろん、ここは田舎で比較的不動産が安いから購入しやすい。しかし、クラスメートの半数以上は、小学生や中学生のころに家族で何の財産も持たずにロシアやカザフスタンからドイツに移住してきた人たち。なんだか、すごいなーと思った。

火曜日はEDV。エクセルを習っている。唯一の女性の先生で、すごくゆるい。次から次へと課題が与えられるわけではないので、「自由時間」も多い。私の斜め前に座っているクラスメートは、普段もエクセルを使っているから、授業で習っていることなど簡単すぎるようで、いつもオンラインゲームをしているか、通販の注文をしているか、料理の動画をみている。私の位置から良く見えるので、ついつい私もそちらに目がいってしまう。

水曜日は、商業計算と簿記。商業計算は、中学生程度の数学問題なので、簡単。私の一番好きな授業。

木曜日は所得税法の授業なのだが、今週は担当の先生が休み。かわりにD先生が来ることになっていたのだが、どういうわけかD先生はわがクラスですこぶる評判が悪い。あるクラスメートが一人ひとりに「D先生の授業が理解できる?」と聞いてまわっていた。私は、かかわりたくなかったので、「私はどの先生の説明もほとんど理解できないから、誰でも同じ。」と冗談ぽく答えた。そのクラスメートはほかのクラスメートに「彼女はドイツ語が出来ないから誰でも一緒だって」と伝えた。事実だけど、傷つく言い方だった。それで、数人のクラスメートが、「このクラスでは一人を除いてみんなD先生に反対しています。木曜日の先生をかえてください。そうでなければ、私たちは授業をボイコットします。」と事務局に掛け合った。その結果、木曜日は簿記の先生が授業をすることになった。

この再就職支援コースは、労働局がスポンサーといっても過言ではない。クラス13人中、自費で授業料を支払っているのは2人だけ。あとは、労働局か年金事務所に支払ってもらっている。労働局から半年に1度ほど、担当者がチェックに来る。チェックするのは主に、学校側の施設、講師や授業の質などについて。私たちにはアンケート用紙が配られ、いろいろな項目について5段階評価をするように指示がある。つまり、学校にとって、私たちは「お客様」であり、学校側には顧客が満足するようなサービスを提供する義務があるのだ。子ども達の学校でもこれぐらいすれば、教師の質が上がるのではないかと思うが、ドイツでは公立学校の教師は超安定職業。すばらしい先生もたくさんいるが、首を傾げたくなる先生も少なくない。

金曜日も簿記。給与計算の仕方を習っている。
ドイツでは、給与所得は6つのクラスに分けられる。クラスにより税率がかなり違う。
所得税のほかに、連帯付加税、教会税が源泉徴収される。連帯付加税は5.5パーセント。教会税は8~9(州によって異なる)パーセント。
先生が、「よく、連帯付加税や教会税が高すぎると文句を言っている人がいます。これらの税は、所得税を基準にしてのパーセントなのに、所得の5.5パーセントや8パーセントと勘違いしている人が多いからです。そして、所得クラス3(配偶者の収入が少ない、もしくはない)の人で年収が低い人はこれらの税は免除になっているのですが、それを知らない人が多いのです。税金に文句を言っている人ほど、実は全然払っていないのです。」と言った。
連帯付加税や教会税は、扶養する子供の数によっても税率が変わってくる。
社会保険費用も源泉徴収されるのだが、これは所得の約20パーセントに当たる。労使折半なのだが、健康保険費用は、雇用される側のほうが0.9パーセント多く支払う。これは、歯科費用分等になると先生が説明した。
すでに年金を受給している人を雇う場合、雇用される側は健康保険の付加分の0.9パーセント分が免除されるそうだ。そのほかの社会保障費も免除されるが、雇用主には全額支払い義務がある、と先生は説明した(と記憶している)。なぜだと思いますか?と先生が問いかけた。クラスメートの一人が、「彼らにはもう歯がないから、0.9パーセント分払う必要がないからでーす。」と答え、クラスがどっと沸いた。先生は、「雇用主が社会保障費用を負担しなくてすむと、雇用主にとって、年金受給者を雇い続けるほうが安上がりにつく。そうすると労働市場が停滞するので、誰を雇っても雇用主の負担は同じになるようにしているのです。」と説明した。いわれてみれば、なるほど、と思う。

1週間振り返ってみようと思ったが、すでにいろいろなことが記憶のかなた。私が間違って理解していることもあるかもしれない。間違っている情報を含んでいたら、すみません。





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最終更新日  2014年12月07日 04時40分40秒
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