ドイツでマルチリンガルを育てる

世間はクリスマスモード。でも、我が家はツリーも飾ってないし、クリスマス色がほとんどない。明日恵子が帰ってきたらがっかりするかもしれない。

今日は、所得税の授業だった。所得税の講義をする先生は週に1度だけこの学校に来る。先週の土曜日が先生の誕生日だったので、今日はいろいろな人がケーキやお菓子を持ってきて、朝、先生の机の前に並べた。先生が教室に入ってくると、みんなでハッピバースデーを歌った。先生は、喜んでくれて、お昼は宅配ピザを頼もう、と生徒の一人に手配させた。ピザは先生のおごり。
木曜日は、みんな午後2時まで授業だが、今日は午後の授業は中止で、お昼休みからそのままパーティーとなった。手作りの卵リキュールを持ってきた人もいて、アルコールも少し入った宴。私を含め、ほとんどの生徒は労働局から交通費も出してもらっているのだが、学校への行き帰りの保険も含まれていて、2時までの授業なのに、1時で解散して、その途中で事故にあった場合は保険がきかないので、2時までは教室にいてください、と先生に言われた。みんな下世話な話をしていて、先生とクラス唯一の男性はすごく居心地が悪そうだった。ピザを食べているときに、クラスメートに、「日本にもピザはあるの？」と聞かれた。彼女はこのクラスで一番成績がよく、大学も出ているし、ご主人はイギリス人で、国際的な感覚のある人だと思っていたので、ちょっとびっくりした。一般的ドイツ人にとって、日本ってアジアの遠い国なんだなーと実感した。

来週の火曜日まで授業があるのだが、月曜日は私たちの担任の先生の今年最後の授業。それで、10時まで授業で、そのあとは12時までパーティー。みんなそれぞれ持ち寄ることになっているのだが、私はおすしを作ってきて！と言われた。火曜日は今年最後の授業で、誕生日の人もいるので、誕生会とクリスマス会をかねたパーティー。これも各自で一品持ち寄る。なんだか毎日パーティーをしに学校に行っているみたいだ。

私たちのクラスは13人生徒がいるのだが、今週からずっと一人の生徒が休んでいる。彼女は、MS（多発性硬化症）を患っている。彼女はもともと歯科衛生士だったが、神経に疾患がある人は、医療関係に従事してはいけないそうで、年金保険が全費用を負担してくれて、この再就職訓練に通っている。左目の視力が５０パーセント失われているそうだ。先週までは元気だったのに、突然右目にも異常を覚え、足の感覚もなくなってきて、週末病院にかけこんだそうだ。次の日の朝起きたら立てなくなっているかもしれないという恐怖と隣り合わせの毎日らしい。まだ26歳で、お子さんも小さいのに・・・・。
いろいろと厳しい現実を突きつけられる毎日だが、健康でいられることに感謝して、もっと広い心を持ている人間にならないといけないなーと思う。