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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年01月09日
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カテゴリ:職業再訓練
今日の授業は簿記。
2015年から変更になった社会保障費の比率をまとめた資料が配られた。
先生は、その資料を見ながら説明を付け加えた。
年金の利率が少し下がり、介護保険の利率が少しあがった。
社会保険費用は労使で半々を負担。健康保険は、歯科費用分として0.9パーセント余分に労働者側が負担だった。今年から0.9パーセントの部分を健康保険会社が各自で設定していいことになった。0,8パーセントのところもあれば、1.2パーセントのところもある。
介護保険も労使半々の負担だが、ザクセン州だけは従業員の負担が雇い主よりも1パーセント多い(労使合計では2.35パーセントになるのは変わらない)。

先生は、「どうしてだかわかりますか?」と聞いた。
「ザクセンは貧乏な州だから」「年寄りが多いから」などの意見がクラスからでた。
「ザクセンは旧東ドイツの州ですが、ほかの旧東ドイツだった州は労使半々ですよ。」と先生が言った。
「介護保険を導入する時(1995年)に、雇用主側からこれ以上社会保険を負担したくないという強固な反対にあいました。それで、それまで祝日だった「Buß- und Bettag(贖罪の日)」を普通の労働日に変えることで、雇用主側の合意を得たのです。でも、ザクセン州だけは、この祝日を残し、労働者側の負担率を多くすることにしたのです。」

ドイツ語には、給料という意味の単語が二つある。LohnとGehalt。簡単に言えば、Lohnは時給換算の給料で、Gehaltは年棒など月額が決まった給料。
Lohnで働いている人は、たとえば、時給10ユーロで週30時間働いている場合、週5日として1日6時間で60ユーロ稼いでいる。土日は無給だが、祝日は働く必要はないが1日つき60ユーロもらえるのだそうだ。有給も同じ扱いで、1週間有給休暇を使って休んだ場合でも、丸々300ユーロもらえる。1週間の間に祝日があった場合は、使った有休は4日間だが、給料は週300ユーロのまま。
1日祝日がなくなるというのは、雇用主にとっては、生産性があがることになるので、こういう取引になったそうだ。
面白いなーと思った。

ところで、ドイツは州によって祝日が異なる。
たとえば、1月6日の「Heilige Drei Könige」はバイエルン、BW、SA州だけが祝日。ハンブルグから来たクラスメートが、1月6日はハンブルグの人間は働いているよーと言った。彼女に言われるまでもなく私もそのことは知っていたが(ハイデルベルグに住んでいるときに、北ドイツ出身の人がいたから)、意外にもクラスの大半はその事実を知らなかった。特に、地元生まれの40代半ばのドイツ人女性もこのことを知らなかったのにはびっくりした。「あんまり、北ドイツには行かないし、・・・」とのこと。同じドイツではあるが、他の州には興味がないようだ。
そういえば、恵子がマインツの友達の家に遊びにいった時、マインツ市内を案内してもらった。ライン川の岸に立ち、「こっちは輝かしいラインラント=プファルツ(マインツはラインラント=プファルツ州の州都)、あっちは暗黒のヘッセン!!」と友達がドラマチックに演説したそうだ。
また、恵子のクラスメートの90パーセントはBW州内の大学に進学した。郷土意識ってすごい強いのだなーと思った。





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最終更新日  2015年01月09日 23時34分33秒
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