ドイツでマルチリンガルを育てる

義姉からメールと写真が送られてきた。
賢浩は昨日から数学とフランス語の勉強をはじめたそうだ。
昨日電話した時、「あと1時間でK（義兄）が帰ってくるから、それまで宿題を終わらせないといけない。特に話すことないなら、切るね」とすぐに電話を切られた。義兄たちは定時に帰宅でき、職場も近いので、5時には帰ってこられる。義姉が夕飯の支度をしている間、義兄が賢浩の数学を見てくれる。その後、義姉がフランス語を教えてくれる。ドイツ語を除いてほぼ全教科義姉夫婦は教えることができるので、家庭教師と同居しているようなもの。かなり贅沢な環境だと思う。うちにいる時も物理や化学は夫が教えてきたが、試験前のほぼ一夜漬け。親が勉強しろと言っても絶対にしないが、義姉たちには逆らえない。とりあえず滑り出しは順調のようだ。

私は今週、来週と休みを取っている。月曜日と火曜日は賢浩の部屋の片づけをした。ビックリするようなものがたくさん出てきた。今日はここ1か月研修先で起こったことを思い出しながら記録してみた。その後、職業訓練学校に電話した。あいにく研修担当者は夏休み中で2週間後にもう一度電話をかけなおすように言われた。労働局にも電話した。私の担当者は夏休み中だったが、代わりの人が応答してくれた。研修先では何も学ぶことができない状態だと現状を説明した。社長と話し合ってみたか？と聞かれた。私は「話す時間がない。話しかけると怒られる。」と先月起きた事件を話した。「学校には？」「商工団体には相談したか？」と聞かれた。
私は「今の研修先には満足していない。しかし、研修先を見つけるのは大変なことで、今の研修先をやめたところで、次が見つかる保証はない。学校側は毎年二十人近くの研修先を見つけないといけない。その苦労を知っているから、相談してもあまり支援は期待できない。」と現状を訴えたところ、「それでも本来の研修ができていないのならば、研修先を変わるべきだ。労働局はこの研修のためにかなりのお金をつぎ込んでいるのだから、無駄を見過ごすわけにはいかない。とにかく学校側にはあなたを支援して研修先を探す義務がある。研修先の不満は学校に訴えるべきだ。それでも解決しなければ、こちらに電話をしてきてください。」と言われた。どこで研修しているかも聞かれた。なんかちょっと告げ口しているような気分になった。

お昼頃メリちゃんから「もうやる気ないよー」というメッセージが来た。私は「今日学校と労働局に電話したけど、担当者がいなかった」と返事を書いた。するとすぐに電話がなった。メリちゃんからだった。メリちゃんは事務所の近くに住んでいるから、お昼は家に帰って食べている。家から電話をしてきたのだ。「もう本当にここにはいられないよ。月曜日も火曜日も最低だったよ。お昼休みに家に帰ろうとしたらだめだって言われたの。仕事が終わってないから1時間も休みをとるなって言われたんだよ。昨日は5時に帰ろうとしたら、まだ仕事が終わってないのに帰ってはいけないって言われたの。私は研修生なのに、残業しろっていうのはおかしいと思わない？今週はずっと下痢で、夜も眠れないし、このままいったら、私の神経が参っちゃうよ。二人で学校の研修担当者に訴えようよ。」と言われた。

「先週は社長はメリちゃんにはずいぶん親切にみえたけど」と言ったら「今週は全然扱いが違うよ。あなたがいたらあなたに強く当たるけど、いなかったら私にあたるの。声のトーンからして全然違うよ。わからないことを聞こうとしても「私が忙しいことがわからないの？」って怒られたわ。電話をつないだら、「忙しいから電話をつなぐな」って言われるし・・。それなら朝いちに、「今日は忙しいから電話をつながないように」とか一言言ってくれればいいのに、社長がどれだけ忙しいかなんてどうやって判断しろっていうのよ！」とメリちゃんの愚痴が止まらない。私は状況が目に見えるようで、今週休みでよかった・・・と心底思った。それと同時に2週間後に出勤するのがとても怖い。

メリちゃんは8月31日に胃の検査をするそうだ。それですでにその日休みを申請したそうだ。その日は水曜日なので、私の定休日。もしかして社長に代わりに出てこいと言われるかもしれないが、そこは「医者の予約が入っている」とかなんとか理由をつけて、断固拒否するつもり。メリちゃんの胃カメラは午後からの予約なので、あいている午前中に一緒に学校に行って、担当者に社長の悪行を訴えようということになった。
担当者は夏休み中で不在だが、とりあえずおのおのメールを担当者に書くことにした。

事態が動き出すのは9月に入ってからになるだろうが、なるようにしかならない。今は夏休み中だから研修のことは忘れて、人生を楽しまないとね。明日はにこちゃんのたっての願いでレゴランドに行ってきまーす。