今週の後半はまさにタイトル通り。
火曜日に事務所内で長い話し合いがあり、メリちゃんは辞職を口にするという展開にまでなった。
しかし、木曜日、金曜日と私たちはとても気分よく事務所で過ごすことができ、メリちゃんも「このままならここにいたい」と言ったぐらいだ。
9月に社長の誕生日がある。先月私がメリちゃんに「来月社長の誕生日があるけど、どうする?」と聞いたとき、「私は何もしたくない。あなたが何かしたいならご勝手に。」と言われた。しかし昨日の帰り間際、メリちゃんから「社長の誕生日プレゼントどうする?社長は料理が好きだから、近くの食料雑貨屋でかごにきれいにいろいろなものを詰め合わせてもらおうか?」と相談してきてくれた。本当にほっとした。
火曜日の話し合いのあと、水曜日は私の定休日、メリちゃんは胃カメラ検査で休み。木曜日に出勤したら、お互いが自然に気を使うというか、とてもいい雰囲気だった。午前中社長は私たちの部屋にきて、その日の作業を手順を説明してくれた。その後なぜかプライベートの話になり、社長が今までどんな道のりを歩んで税理士になったのか、税理士として独立した後もどんな苦労があったかを話してくれた。その流れで社長は私に「あなたは働く必要ないんでしょ?なんでわざわざこんな研修をしているの?」と聞いた。また社長は「私があなたの立場なら、半日間ではなく全日コースを選んで集中的に勉強したと思うわ。子供を育てるのも大切だけど、両立ではなく、犠牲を覚悟のうえでないと成り立たない。そのために託児所もあるわけだし、親が子供を構わなくても子供は育つものだ。」と言った。社長は「私自身も3人の子供を抱えパートタイムで働いていた時期が長かったが、はっきりいってパートで働くのは雇用側にとっても雇用される側にとってもプラスは少ない。私はあなたたちの学校に半日コースは意味がないと提言するつもり。」「4週間ぐらい毎日出勤することができれば、任せたい仕事はあるが、今の勤務体系ではあなたに任せられる仕事は少ない。」と言った。社長の言いたいことはわかるが、今の私にはそれはできない。
私たちは木曜日の午前中3人でいろいろなことを話した。社長は3人の子供を育てた先輩でもあり、自分が働いている間に子供が家でどんな悪さをしたか、息子のせいでどんな恥ずかしい思いをしたか、外で働くことで夫や舅姑にどんな嫌味を言われたか、などの話で盛り上がった。
木曜日も金曜日も社長はとてもやさしくいろいろと教えてくれた。金曜日は社長の長男も事務所にいたので、私の「机」がなかった。私は書類の整理をしたり別の仕事をしていたが、社長が「私の隣に座りなさい」といって、自分の隣に座らせ私が今までやった所得税申告の作業の最終確認を一緒にしながら、私が今までに書き出しておいた質問事項にすべて答えてくれた。質問事項はもちろんドイツ語で書き出しているのだが、社長が理解できない質問がった。あとでメリちゃんに「実はこれこれこういうことを質問したかったんだけど、社長は私の質問文の意味が分からなかったんだよね。どう書いたらよかったんだろう?」と聞いてみた。今まで私は事務所はドイツ語教室ではないので、ドイツ語を聞くのは相手に悪いと思っていた。でもメリちゃんは気持ちよく教えてくれた。「えっ、こんな簡単な言い回しでよかったの?」と思った。私たちの会話を聞いていた長男が「そんなに気にしなくても大丈夫だよ。失敗を恐れず話せばいいんだよ。慣れだからね。あとはテレビでドラマを見るとか、ラジオを聞くとかがいいよ。僕もカナダにいたときはそうやって英語を身につけたよ。」と言ってくれた。「夢を見るときは何語なの?」と聞かれたので、「日本語です」と答えたら「えー、こんなに長くドイツに住んでいるのに、まだ夢を日本語で見るの?」と驚かれた。長男は「僕はカナダにいたとき、2年目ぐらいからは夢も英語で見るようになったよ。」と言ったのだが、私にしてみればそのほうがビックリ。
社長との関係も良好だったし、長男も次男も優しかった。
実は来週休みを申請していた。8月に2週間夏休みをとったが、7月に4日間余計に働いた分を9月に休むことにしていた。しかし社長と所得税申告の作業をしていたとき、「これは来週時間があるときにしなさい」などと言われたので、社長は来週私が休みを申請したことを忘れいるのかな?と思った。別に私が「来週休みます」と言っても怒られることはないし、むしろ休むといっていたのにそれをリマインドしなかったことのほうが怒られることだと思う。でも私はあえて休みますとリマインドしたくなかった。この雰囲気を壊したくなかった。もともと特に予定もないので、今の状況なら事務所に行くのがむしろ楽しい。だから仕方なくいくのではなく、むしろ積極的に行きたいと思った。その代り週に3日と言うペースは崩したくない。来週もこのままの雰囲気だといいなー。