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カテゴリ:職業再訓練
昨日からにこちゃんの学校が始まった。
私は休みを申請していた。にこちゃんの学校は8時15分からだったので、忘れ物なく、遅刻しないで学校に行けるようにきちんと送り出したかったからだ。 金曜日に帰るときにメリちゃんは社長に話がありますといって、退職することを切り出した。私は帰っていいと言われたので、社長とどのよな話し合いになったのかはわからなかった。気になったのでメリちゃんにメールを書くと「社長は特に驚いた様子もなく、わかった、って言っただけ。月曜日が私の最後のお勤めになるわ。」と返事が来た。「なんで月曜日も出勤するの?売り上げ申告の締め切り日で忙しいから手伝わないといけないの?」と聞いたら、「手続きする必要があるから行くだけ。でも最後のご奉公だからできるだけ仕事をするつもりだよ。」と残業も厭わない様子だった。 今日、お昼前にメリちゃんから電話があった。私は今日から新しい事務所で働いているものとばかり思っていたのでびっくりした。メリちゃんは新しい事務所には木曜日から出勤するそうだ。今日は学校に新しい研修先との契約書を受け取りに行ったそうだ。私は昨日はきっと簡単な送別会(?)を事務所でしたんだろうな、と思っていた。少なくとも「短い間だったけど、いろいろありがとう」と社長からお礼があっただろうと想像していた。メリちゃんもそれを期待していたようだ。少なくとも私たちは大人なのだから、気持ちよくさようならを言うぐらいの芝居はできるはずだと思っていた。 ところが社長の態度が先週までと一変していたそうだ。朝、事務所についたら「研修終了届を用意しておいたから、これにサインして」と言われ、「もうあなたは正式にここの研修生ではないから、かえっていいわ。」と言われたそうだ。帰る間際「ちょっと鞄の中身を点検させてもらうわ。」といって、持ち物検査をされたらしい。メリちゃんは自分で持ち込んでいた参考書と、そのほかに、何枚か仕事の時に参考に使ったコピーを持っていた。社長は「それはこの事務所のものだから、全部ここに置いていきなさい」と言ったそうだ。別にその資料には個人名や事務所名は一切かかれていないし、極秘のものでもなんでもない。マニュアルでもない。 社長は私たちに毎週週間計画を書かせて提出させていた。オリジナルは社長が持っているので、メリちゃんはそれをコピーして自分用に保管していた。私はその計画書には週初めに大まかにどんなことをする予定かを書き込み、金曜日にはどこまでできて、何がまだできていないかを書き込んだいただけだが、メリちゃんは、自分の身を守るためと言って、何時から何時までどんな仕事をしたかということを細かに記していた。例えば、13時から14時半まで伝票整理、とか10時から11時までコピーとか、雑用もすべて書き込んでいたし、残業した日は何時まで何をしていたか、も細かく書いていた。社長はその週間計画書も持って帰るな、と言ったらしい。メリちゃんは「オリジナルは社長に渡しました。私が持っているのはコピーです。」と言ったのだが、それでも「それは事務所に属するものだから、持ち出し禁止だ。」と厳しく言われたらしい。 とにかく、「ごくろうさま」「ありがとう」「残念ね」「次の場所でも頑張ってね」というような言葉は一言もなく、「用が済んだらさっさと帰って」と事務所を追い出されたそうだ。社長の次男にもあいさつしたが、ほとんど無視されたと言っていた。「やっぱり、あの優しさは一時的なものだったのよ。心残りはあなたを一緒に連れ出してあげられなかったこと。木曜日にあなたがどんな仕打ちを受けるかと思うと、心が痛むわ。」と言っていた。木曜日に行くのが気が重い。でも、最近はこれは「コメディー」だと思うようにしている。「ネタが増えた」と思えば苦痛も緩和される。嘘つきと言われたこともネタにしていろんな人に話している。まあ、でもはっきり言ってくれたおかげで、私のお尻に火がついたわけで、今日もVHSに行ってドイツ語コースの申し込みをしてきた。 B2のコースに行こうと思っていたのだが、平日の夕方。一日中仕事をしてきて、そのままドイツ語コースに通うのは、にこちゃんを丸一日野放しにすることになるので、できれば避けたい。土曜日にC1のコースがあるのだが、私にはC1はレベルが高すぎる。それで相談をしに行った。担当者は「あなたのレベルではC1は無理。C1はネイティブレベルだから、B2がいいと思う。」と言われたが、今のところB2の申込者は一人。このままではたぶんコースは開講されないだろうとのことだった。それに比べC1は申込者がすでに8人。コースが開講されるのは確実。税理関係のUmschulungをしていると言ったら「それならC1レベルは必要だから、受講してみたらどう?」と勧められた。10人までのクラスなので、早めに申し込まないと席がなくなるといわれた。それでその場で申し込んだ。C1なんて無謀だったような気がする。しかしこのクラスについていけなければ、来年の資格試験に合格できるわけがない。そもそもこのUmschulungを始めた時点で、並行してドイツ語を学ぶべきだった。学校の勉強だけで精いっぱいで、そこまで余裕がなかった。遅すぎたかもしれないけど、「どうにかしなくちゃ」と思うようになったきっかけは、やっぱり社長の一言だから、そういう意味では、感謝しなくては。 メリちゃんは社長に退職を申し出ることで、社長に「仕返し」をした。私ができる仕返しは、やはり資格試験に合格することしかない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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