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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:職業再訓練
今日も自己嫌悪のスパイラルに嵌った日だった。
朝社長に現金帳簿の簿記をするように言われた。 顧客(ペンション経営者)が手書きでつけた帳簿をPCプログラムに入力するだけなので、専門知識がいるわけではない。しかし、字が汚いし、計算ミスも多い。すべて入力を終えて、社長に「終わりました」と報告した。少しして社長が「4200ユーロとあるのに、あなたは200ユーロしか入力していない。見直さなかったのか?」と怒られた。もちろん何度もチェックをした。言われてみれば4200と書いてあるようにも見えるが、私は4の字は黒く塗りつぶしてあると思ったので、200ユーロだけ入力した。 顧客も自分で合計金額を計算しているのだけど、間違いが多いので私は顧客の鉛筆書きの計算は無視していた。社長は「間違ってるならどこが間違っているのか伝えなくてはいけないし、間違うにしても4000ユーロも間違うことはないから、顧客の計算と照らし合わせて作業をしなさい、」とあきれた口調で言った。月初めの金額からしてPCに記入されている額と違っていたのだが、その場合もいくら違っているのか全部計算しろと言われた。とにかく、私のやり方が杜撰だ、もう1年近く研修しているのに未だに帳簿の付け方を理解していない、何を頼んでもきちんと最後までやり遂げられない、間違いが多い・・・・もう本当に情けなかった。しかし私にも言い分はある。「やって」と言われるだけで、何に気をつけて、どうやればいいのか、何も指示がない。まわりに手本となるべき先輩がいない。聞くとしたら社長か社長の息子。でもいつも「時間がない」と言われてしまう。帳簿の記帳は今まで4回ぐらいしかしたことがない。そのときにも何も注意されなかった。わからないことがあるから、最後まで作業を貫徹できない。わかるところまでやって、どこがわからないかを書き出しておきなさい、と言われるが、書き出してもフィードバックをもらうことはない。そういう状況で、どうやって仕事を覚えろというのだろうか? 今日指摘されたことは、本当に初歩的なことで、我ながら情けないと思ったが、言ってもらえただけ良かった。でも私が研修生(しかも無償)だからここにいさせてもらえるんだと強く思う。そうでなければ、Bさんのように今頃解雇されていただろう。Bさんのことを「何度教えても理解しない」とメリちゃんに話していたそうだが、私のことなんていったいどう思っているんだろう。 日曜日恵子とスカイプをした。 今週で大学の講義が終わるので、エジンバラ大学に交換留学をしている友達のところに行く、という話は聞いていた。いつ行くの?と聞いたら、土曜日に行って、日曜日に帰ってくると言った。たった1泊?と聞き返すと、金曜日にオーケストラのコンサートがあるので、一緒に行く友達は金曜日から行くけど、恵子は土曜日にしか行けず、一緒に行く子が月曜日に予定があるので、日曜日に一緒に帰ってくるのだそうだ。恵子の考えがよくわからない。 そのオーケストラだが、大学の公式のオーケストラのオーデションに落ちた子に自分たちのオーケストラを作ろうと誘われたのがきっかけで、恵子と今はエジンバラに留学している子とL君の3人で立ち上げた。L君はバイオリンも上手だけど、指揮をしたかったそうで、Lくんが指揮者でオーケストラをまとめている。学生や社会人に幅広く声をかけて、30人ぐらい集まったそうだ。 先週リハーサルがあったそうだが、恵子から「最悪だった。Lくんは2人も泣かしてしまった。」とメールがあった。リハーサルは3時間もあったが、休憩時間はたった5分。3時間中2時間はL君の曲の解釈を聞く時間だったそうだ。メールで送ると誰も読まないことがわかっているから、みんなが集まったときに、延々と曲に対する独断的解釈を説明したのだとか。恵子は「その解釈がいいとも思わなかったし、退屈で時間が無駄だと思った。みんなもそう思っていたと思う。だからスマホを触る人もいたんだけど、それを見て「今スマホを触っているやつは僕にはサルに見える」「クラッシク以外は音楽とは言わない。僕から言わせれば幼稚だ」とか、まるでL君は独裁者のようだったよ。オーケストラの雰囲気もすごく悪くなって、みんな辞めちゃうんじゃないかと心配だよ。」と言っていた。 恵子の話を聞いて、今時そんな子がいるんだ、とびっくりした。L君は音楽の才能もあるし、学業成績もとてもいい。きっとびっくりするぐらいIQが高いんだと思う。だから一般人には到底L君を理解できないし、L君も一般人の思考を理解できないんだろうな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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