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カテゴリ:シネマのある日々
年末に観た「パッション」に続き、「スティグマータ」をようやく観る事が出来ました。(探してたんですよ・・・フフ)



↓↓以下、一部(?)ネタバレ有りですので、ご注意。。。↓↓

「パッション」については昨年日本で公開され、コレ観ておすぎは泣いたとか、製作はメル・ギブソンが私費でやっちゃったとか、色々と話題性の多い作品だったので、記憶にも新しいかと。

人物の描写や言葉(イエス達はアラム語、ローマ人はラテン語)にこだわって書かれるなど、凝ったつくりであったなぁという感じです。
神の子ではなく、人間としてのイエスの苦しみ(例えば、ゲッセマネでの苦悩する姿など)であったり、人間持っている残酷さや悪意(囚われたイエスを鞭打ってる刑吏の人間が段々残酷さを増していくシーン等に象徴される)などなど、見所はそこそこあります。

この映画の中に「パッション」があるとすれば、それはイエス本人の中(信念にたいする情熱)ともう1つ。母マリアの中にもあると思うのです。

普通、絵画の中の磔刑のシーンでは、マリアは失神して女弟子達に支えられていたり、目を背けています(しかも妙に若い。イエスは30の半ばは過ぎてるはずなのに)。

が、この映画の中でのマリアは、息子の最期を決して目を背けることなく見届けようとします。涙ながらにも、最期まで見届けるその胸中には、「自分の息子は間違っていない」とか「息子は罪に死ぬのではない」とかそういう強い「信念」があったのではないか?と。そんなわけで、私は、どちらかといえばマリアの姿に「パッション」を感じたのでありました。

かなり時代考証も頑張ったはずのこの作品、惜しい!と思える点が1点。
それは「磔刑のやり方」なんですね。

「スティグマータ」はその点いいところまで行ってましたが、釘を打ち付ける位置は掌ではなく、手首の骨の隙間(橈骨と尺骨の間)に打ち付けていました。でなければ、上半身の重さに耐え兼ねて掌が裂けてしまう(・・・)為だったのだそうです。
そして、足は足の甲から足の裏に向って・・・でなく、丁度十字架の柱になる部分に、踵の骨を横方向から打ち付けて、釘の先は体と十字架が離れないように曲げていたとか。
そうして、不自然な格好でぶら下げられてるうちに、その姿勢のため、肋骨が折れて呼吸困難に陥り・・・ある程度のところで、受刑者の苦しみを早く和らげるために脛の骨を折って衰弱が早く進むように工夫(?)していたといわれています。
これらは実際、近代になって磔刑になったローマ人の骨を解剖学的に研究して得られた事実(実は私も数年前に知ったトピック;)であるので、まぁ、そこまで詳しく突っ込む必要があるのかどうか。(私、突っ込みすぎ?)
しかし、史実とは違っていても、昔からの絵画や彫刻のビジュアルの方が、やっぱり視聴する側としては安心するのでしょうかね・・・。



んで、対するは「スティグマータ('99 米)」。
引き合いに持ってくるのはどうかと思いつつ、これも扱ってる素材はキリスト教だからいーや♪というノリで書いてます。

気になるあらすじは・・・
ブラジルの小さな町の教会のマリア像が、その教会の神父の死後、血涙を流しているという噂を聞いたヴァチカンは、奇跡を専門に調査する部門からアンドリュー神父を派遣する。
しかし、調査は像を持ち帰らない事には出来ないという規定と住民の猛反対のため、調査は断念せざるをえなかった。

その少し後、ピッツバーグで若い女性、フランキーが「聖痕」らしき傷を受けているという噂が再びヴァチカンにもたらされる。
再び派遣されたアンドリュー神父は、彼女の傷が本当に「聖痕」であるかどうかを調査するうちに、彼女がトランス状態で話し、壁に書きなぐった「ある言葉」がやがて、「謎の福音書」の存在を指し示していることを知るが・・・。

かなり、「痛い映像オンパレード」です。
フランキーの手首に「釘を打たれたような傷」から始まり、「鞭打たれた傷」「茨の冠の傷」「足の甲の傷」と次々と傷が現れて、そのタイミングは所構わずで、入浴中・電車の中・街角のカフェetc.という感じで、本人も痛いんだけど、周りの人もパニクりそうなイキオイが有ります。

が、後半で明らかになる「謎の言葉」と「謎の福音書」、そしてその解釈をめぐって破門された一人の神父の存在が浮かび上がってきます。このあたりがちょっとサスペンスみたいで面白いかも。
少し前に流行った「死海文書の謎」とかそういうのがお好きな方には、結構楽しめます。
それからアレ。「エクソシスト・シリーズ」お好きな方にもオススメ(爆)

DVDを借りていただくと判るのですが、この映画にはエンディングが2つあります。私は未公開バージョンの方が「聖痕が彼女を聖女に至らしめた」ようで個人的に気に入っています。



でも・・・ちょっとつっこんじゃうと、細部が粗いというところが難点。
ヴァチカンの人間達がなんで英語で読み書きしてるのかという突っ込みは、まぁ、「製作サイドのお約束」として突っ込みはナシ(苦笑)

ただし、劇中では「謎の言葉」として登場する「アラム語」。
これが実は古いヘブライ語だったり、聖フランチェスコ(フランキーの名前は彼の名前をもじっているのかも?)が改心したキッカケが、「聖痕現象」だとアンドリュー神父が語るシーンがあるんだけれど、これも嘘。
(改心は熱病を患った時に「声を聞いた」というのがキッカケといわれる。聖痕現象は死の2年程前という説が有力)。

ついでにもって、「トマスによる福音書」は外典扱い(=正式な福音書として認められていない)だけれど、別に「トップシークレット」とかそういうのではなく、普通に出版されています(爆)
たしか、日本じゃ岩波書店から出てたはず。

しかも、問題の「アラム語」で書かれていたわけでもなく、古いヘブライ語でもなく、「コプト語」で書かれていた文章だとか。
グノーシス派(ヴァチカンから見れば異端派)の流れを汲む文章に、歴史的な価値(聖書として云々ではなく)を当てる学者もいるとかなんとか。

コレを観た後で色々調べてみると、「福音書」をめぐる解釈の仕方も様々で、なかなかに興味深かったですね。知識が増えたという感じです(でも、トリビアレヴェル 笑)

そんなこんなで、色々突っ込みまくった「スティグマータ」ですが、信仰と教会(=総本山であるヴァチカン)の権威の関連など、歴史的なものを踏まえて観るとそれなりに深いのかもしれない。
「教会の権威」「威光」が沢山の人間の血を流しつづけたことも、また真実であるわけだから。


・・・で。まぁ、「VS」にしちゃったわけだからどっちかに軍配を上げなければいけない訳ですから。
私としては、私費を投じたメル・ギブソンの「情熱」に軍配を☆



さぁ、明日はどの作品のレビュー(つか、単なるネタばらし?)、いきましょうかね・・・?





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最終更新日  2005.01.17 21:40:01
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