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テーマ:ふれあい(15)
カテゴリ:ふれあい
今日は、またもやサコ婆ちゃんの洗髪の日。
サコ婆ちゃんのうちのお風呂場は小さいし洗髪をするには 中腰にならないと出来ない。 洗髪を始めてなぜか、今日の私は今のところ腰が痛まない。ありがたい。 今のうちにはやくサコ婆ちゃんの洗髪を終わらせないと 先週のように騒ぎだすかもしれない。 私はあせった。 シャンプーが終わり、サコ婆ちゃんの準備してくれたコンディショナーを手にする。 容器が全体的に薄黒い。 中身が黒いのか、容器本体の色なのかがわからない。 しばらく中腰が続いたので、私の腰がにわかに痛んできた。 これでは、サコ婆ちゃんが騒ぎ出す前に、私が音を上げてしまいそうだ。 フタを取ってチューブを握ってやると もう片方の私の手のひらに、黒い液体がドロッと出てきた。 とっさに、私の手が染まるかもしれないと思ったがもう遅い。 サコ婆ちゃんの頭に撫で付けてマッサージすると、 髪の毛はしっとりしてきた。 手早く終えて洗い流すと、さっきまでのサコ婆ちゃんとは違い 黒い髪の毛になっている。 代りに私は、指の間を除き、手のひらだけが薄黒く染まっていた。 「まあ、おばちゃん、どうしたの その手は」 黒く染まった私の手のひらを発見したサコ婆ちゃんはびっくりしたらしい。 そして、自分の洗髪のために娘の手のひらを汚したままでは帰せないと思ったのか 急にソワソワし出した。 そして周りをキョロキョロ見回して、何かを探している。 サコ婆ちゃんの眼が止まった。 台所の一点をじっと見つめている。 その先には・・・台所の例の漂白液がある。 ・・・・・・嫌な予感・・・・・・ サコ婆ちゃんはそれを手に、私の前に差し出して言った。 「これで、おばちゃんの手のひらを綺麗に出来んかな」 ・・・・・・やっぱり・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年08月15日 01時58分04秒
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