月組『HAMLET!!』
今日のかつっぺ~TAKARAZUKA SKY STAGE鑑賞ちょい感想~宝塚歌劇団 月組 日本青年館大ホール公演ロック・オペラ『HAMLET!!』2010年2月原作 ウィリアム・シェイクスピア脚本・演出 藤井大介主演 龍真咲 蘭乃はな“ロック・オペラ”というところがポイントですね。ほぼ全編音楽(約60曲もの楽曲だそうです)で物語が展開していきます。宝塚でロックやロック調の曲を使うと「それはちょっと...」ということが多いのですが、今回はかなりイケてました!特に主題歌の“To be,or not to be”はメロディーも美しく、歌詞も分かりやすく、観終わった後もずっと耳から離れませんでした。演出の藤井先生は、基本ショー作家だと思っているのですが、時々日本のポップスなどを使ってアレっ?と思わされることがある反面、そのチープさをギリギリのところで踏みとどめるセンスも持ち合わせた方だという印象があります。今回は現代風ロックとプレスリー系ロック、そして宝塚らしい綺麗な曲をバランスよく配し、見事にわずか2時間の新しいハムレットに仕上げていました。龍さんの容姿の美しさ、声の美しさは申し分なし。宝塚のスターらしい華やかさに満ち溢れていますね。難役オフィーリアには、この公演を最後に花組へトップ娘役として組替えになった蘭乃はなさん。『二人の貴公子』でも狂気に走る娘を好演していましたが、今回も大きな可能性を感じさせる好演でした。その他、いつの間にか組長になっている越乃リュウさんがこんなに存在感があり、歌える人だったとは。若手ではホレーシオの宇月颯さんが渋い歌声を聞かせ、レアティーズの珠城りょうさんは若々しい体当たりの演技。ただ、若手は龍さんの輝きに圧倒されて、ただの脇役になってしまっているのが残念でした。※参考→作品紹介世界中で上演され、宝塚歌劇でもこれまでに3度上演したシェイクスピアの戯曲「ハムレット」を、今回の舞台では、すべては亡霊(成仏できない魂=ブラックスピル)たちが進行していく形式をとって展開します。