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車筆太

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2006年06月15日
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カテゴリ:映画与太話
 何なのでしょうか、この雨は。
 駅から自宅にたどり着くまでに、傘は役に立たず、ずぶ濡れですよ。
 というわけで、半月ほど前に観たDVDのレヴューを。
 
 主題歌まで担当し、ジリアン・チョンとシャーリーン・チョイのアイドルユニット“Twins”を前面に出した『ツインズエフェクト』が日本でコケたせいで、劇場未公開の憂き目にあった『ツインローズ』。
 
 いや、『ツインズエフェクト』良かったんだけどねぇ。
 吸血鬼モノだし、アクション監督にドニー・イェンだけあってアクションシーンも悪くないし、アンソニー・ウォン、カレン・モク、ジャッキー・チェン(主題歌にも参加)と出演者も豪華。
 香港独特のベタなコメディに、ユルイ演出がまずかったのか。
 こういう味わいは今は流行らんのかねぇ。
 
 そうそう、アンソニー・ウォンとTwinsは現在公開中の『ドラゴン・プロジェクト』で再び共演。
 いいお父さんみたいです。
 
 さて、本題の『ツインローズ』。
 原題が、「見習黒王攵瑰」。
 『黒薔薇VS黒薔薇』(原題・黒攻瑰對黒攻瑰)のリメイクかな。
 
 『黒薔薇VS黒薔薇』自体大問題で、60年代の二枚目俳優・ロイケイ(レオン・カーフェイの役名にもなっている)のモノマネだとか、黒薔薇の弟子の片割れフォン・ボーボーによるセルフパロディだとか、全くもって日本人には何がなんだか分からん(=笑えん)ながら、本国ではスマッシュ・ヒット。
 チャウ・シンチーのように、「アンタそのモノマネ、OO先生に似すぎ」という局所的レベルの笑いを振り撒く土地の笑いは、アメリカン・ジョークはつまんねぇなどというのが甘すぎると感じるほどに、確かな「覚悟」を必要とする。
 未見のカンフー映画だと思ってレンタルした若き日の私は、全く本筋では笑えなかった。
 (日本人にとっては)怪作ゆえに未DVD化もやむなし。
 稀に、レンタル屋の隅に、埃をかぶっているのを見かけたりはする。
 
 そんな作品のリメイク、しかも旧正月映画。
 イーキン・チェンがロビンの格好してたり、『男たちの挽歌』などのパロディや『ツインズエフェクト』からのフリだとか、色々ゆる~く変なのだが、見所は、Twinsによる酔拳・蛇拳の完コピ(ヅラ付き)。
 それと、ミニスカでパンチラしまくり蹴りまくりのダブル・ヌンチャク女子高生クリス・イェン(ドニー・イェンの妹)。動きキレすぎ。
 メイキングで、妹にダブルヌンチャクは「こうだ」と嬉々として指導するドニー(今回は監督も)が微笑ましかった。

 前作同様、ミュージカルシーンもちゃんとある。
 筋立ても『黒薔薇VS黒薔薇』のリメイクになっているし、前作からのテレサ・モウが演じる2重人格ぽっさは当然、前作の健忘症ぎみのフォン・ボー・ボーのパロディといった具合。
 ほのぼのとした香港独特の笑いに慣れれば、楽しめる一本だと思いますよ。

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最終更新日  2006年06月15日 23時42分20秒
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