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カテゴリ:テレビ、ドラマもたまには
という事で、『世にも奇妙な物語・秋の特別編』以来の本シリーズ、『春の特別編』を観たんで、簡単に二日遅れの感想でも。
久しぶりにこのコメント。 <以下、ネタバレあり> ・「才能玉」 コメディ調の作品でしたが、犯罪の才能に目覚めて妄想する辺りがちょっともたついてます。 犯罪の才能を活かすオチは、実際にある事例だったりするんで、そんなに捻った構成にする必要はなかったんでは? 『少女、ギターを弾く』なオチの平山あやがキュートだったんで、良しとしますか。私、こういうの好きです。 ・「ヴァーチャルメモリー」 前回、秋の特別編の時にも書いたけれども、ネタ切れ感は今回もあります。『才能玉』もその弊害でアレコレこねくり回しているせいで、この手のコメディとしては失速気味。 毎回のように定期的に新鮮なネタを提供し続けるのは、やっぱりシンドイか。そうなると、パクリ、リメイク、オマージュどんと来い。 ということで、本編。 記憶を売るという『新トワイライトゾーン』「サイモン・フォスターの心」だとか、本シリーズの『思い出を売る男』な設定。 オチからすると、『空白の人』『リプレイ』『あなたの物語』から引っ張ってきてます。というか、加藤あいの通う裏物も扱うレンタルビデオ店と『あなたの物語』で小西真奈美が通うレンタルビデオ店が一緒。 店員も一緒か? 記憶を買う怪しげな東洋人を演じた俳優は『迷路』でも金に狂う役で出演してましたね。金の牛の仮面を被ったミノタウロスが出てくるんですけど、ホラー好きだと『悪魔のモーテル』の豚仮面を思い出すかも。チェーンソーは持ってませんが。 さて、全体的に白いトーンが『アザーズ』っぽくて、映像的には好きな部類。加藤あいも良く撮れてます。ただし、最後の叫びは蛇足。 スナッフフィルムものでも意外とさっぱり。 ・「雰差値教育」 偏差値に替わり教室内の雰囲気を数値化した雰差値教育を! 現存の教育に対する皮肉を込めた短編。 『ドラゴン桜』の川口洋みたいな社会科教師も登場。金八先生も皮肉ってますな。「あんたなんか必要ない。雰差値(偏差値)を上げたいだけ。」という生徒のセリフも強烈。 永作博美ってこういう役がハマるなぁ。 しかし、老けないね。 最後の「ありがとう」は色々な含みを持っていて、締めとして良い。 ・「午前2時のチャイム」 『奇妙な出来事』「午前3時のノック」のリメイクの『世にも奇妙な物語』「午前3時のノック」へのオマージュというなんとも。 その昔、本シリーズでも主人公自身が自らのストーカーを生み出す作品(タイトル失念)があったけれど、あちらの方がデキがいい。 状況設定に無理があるし、アレコレひねった挙句の脚本をネタばらしの精神科医登場時に一気に解説させる様は、森由岐子なみ。 奇声を上げて飛び掛る『座敷女』なマスク女のキャラは悪くない。 オチは、椎名桔平つながりということで、『輪廻』の優香のパロディ。必然性が全くないですからね、拘束衣。 ・「回想電車」 回想と回送の駄洒落。 小日向文世がズラまで被っての熱演で、団塊世代に向けたハートウォーミングな感動作と思いきや、団塊世代版『マッチ売りの少女』。 あれ、毎回最後は感動作なのに。一応、ハッピーエンドかな。 本シリーズで言えば、『親切すぎる家族』の系統。 電王では実際の電車がでなくなってしまったんで、ここで鉄っちゃんは補給。私は鉄道マニアではないので、その方向は知らん。 全体を通してみると、オチやジャンルが似偏ったものだとか、オフビートなわけでもなく、テンポのいまいち乗り切れないコメディだとか、バランスが悪いです。放送順序も影響しているかも。 今回のように控え目でなく、新奇なストーリー作りよりも、過去作品から着想を得て、納得できる物語作りに走った方がいいかも。 『ウルトラマンメビウス』みたいにね。 マニアは違う愉しみ方ができると。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月29日 00時28分37秒
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