オススメの本:瀬戸内海水軍史
瀬戸内のカヤッカーにもオススメ。この本は、かつての海上交通の要所、瀬戸内海を支配していた水軍の歴史について調査した松岡進氏の著書。 昨日に続いて、シーカヤッカーにとって面白いと思われる蔵書の紹介です。 今年の春に偶然、呉の古本屋で見つけ、比較的高価ではあったけれど、瀬戸内に住むシーカヤッカーとして多いに興味を持っている水軍について書かれている貴重な本であり、躊躇することなく購入した。 この本については、その古書店の店主も関心が高いらしく、珍しく話しかけられ、著者の略歴などについて教えてくれた。 分厚い本ではあるけれど、写真や地図などビジュアルな情報も多く、読み応えがある。 水軍は海賊とも呼ばれているが、瀬戸内海を知り尽くし、厳しい決まりの中で士気高く、文化の発展にも貢献していたことを知った。 通行税を払えば水先案内をもしてくれたが、ただしその通行税自体は積荷の10%と、今の消費税に較べてもかなり厳しいものであったようだ。 そのほか、船の底に孔を空けて半潜水状態で敵の船に近づく特殊な構造の船があったことなど、今まで知らなかったことも多く書いてあり、瀬戸内や海上交通、手漕ぎ船、水軍の生活などの関心がある人には読み応えがあると思います。 下関、中関、上関、関前など、関の付く地名の由来についても、この本を読んで見て始めて知ったことが多い。 シーカヤックのシーズンオフは、海に関する本に出会うため、古本屋巡りでもいかがですか?