テーマ:百合好きさんあつまれー!(96)
カテゴリ:百合
エロい。大事なことなので、もう一度。エロい。 こういう言い方をすると、ファンの方の心象を悪くするかもしれないが、本当にエロイ。そして、これは私からの最高の誉め言葉でもある。 ざっくり言ってしまえば、友達でもなければ、恋人でもない、毎週五千円でつながった二人のJKが300ページかけて……するまでのお話なんだけども、そこに至るまでの過程が本当に丁寧で、かつ、生々しい。その生々しさが実にまたエロいのだ。 舌舐め、甘噛みを皮切りに徐々に、互いに探り合うように続く刺激の応酬。二人の視点を切り替えながら、「こいつ、何考えてんだろ。そして、私、何やってんだろ……」とお互いに自分の気持ちを持て余しながら、徐々に触れ合いの度合いを深めていく。この辺、読んでて実に官能的でした。 にも関わらず、本作は本番には至らない。あくまで初めての……で(少なくとも1巻を)終えているのが、また絶妙だと思う。ここから、つまり、2巻以降はどうなっていくのかというのが気になるし、なにより、あの流れでいきなり本番に至りましただと幾ら何でも無理矢理、過ぎるし。そもそも、作者の方は、そういう関係に持っていきたいとは思っていないのかな、とも。
本作はあくまで、ちょっと危なく、今にも破綻しそうな関係性の二人のJKが……という行為に許可を出し合うまでのお話として、綺麗にまとまっているのが個人的にはとても良いと思う。 あくまで、徐々に、丁寧に、探るように、ほんの少しずつ。 その、どこか、たどたどしくさえ思える二人の時間をニヤニヤしながら楽しめる。そんなお話でした。今更ですが、出会えてよかった作品です。
本作に関しては、ファンタジア文庫で特別賞を受賞しており、そこも印象に強く残りました。個人的に、ファンタジア文庫から、こういうガチめに日常系百合作品が出るというイメージが無かったので。出すとしても、『転生王女と天才令嬢の魔法革命』とか、『蜘蛛と制服』みたいなファンタジー的な要素が加味された作品になるかなって。 なので、本作のように、純粋に現代JKの交流に始終した作品が刊行されたのは割と驚きでした。これが、電撃文庫とかメディアワークス文庫だと、そんなに驚きはなかったと思うんですが。あるいは、GA文庫とか。 私みたいにWEB小説が苦手で、ラノベももう百合以外、読む気がない人間からすると、色んなレーベルから百合作品が刊行されている昨今の流れは嬉しい限りです。 なお、本作は既に三巻まで刊行されてるようなので、その内、残る二冊も読んでみようと思う今日この頃でした。
※7月15日追記 三巻まで読んだぞ、うおー
読んでる間、ニヤニヤが止まらなかった。ニヤニヤ。多分、傍から見て大層、気持ち悪いことでしょうなぁ。けけけ。 ……いえね、実際問題、物語で大事なのは、そうやって、読者をニヤニヤさせることができるか否かだ、と思うのですよ。飯や酒をうまいうまいと味わうのと同じように。あるいは、音楽を聴いている間、うっとりと聞き惚れるのと同じように。そうやって読者を楽しませられないのなら、あるいは、没入させられない物語なら、正直、何書いた(読んだ)ってしょうがねえや……ってね。 それと、遅まきながら、最近気づいたんですけどね。 私、こじらせてて、面倒臭くて、おまけに男に興味ない二次元美少女が好きみたいでして。 で、この作品はそんな二人の湿度高いやり取りとモヤモヤしてる様子を、それぞれの視点から堪能できるのですね。おすすめd(--
あのお互いの壁をじわじわと一つ一つ削り合っていくような焦れったい感じ、ゾクゾクしちゃう。特に風邪引いてお見舞いにいったとことか年甲斐もなくキャーキャーってなった(なんでさ) ある意味、自分がずっと読みたかったものって、こーいうのかもしれない。女女の濃厚なクソデカ感情のせめぎあいが見たいのであって、世界の秘密やら壮大な事件やら、そーいうのはもう余分でしかない……のかもしれない。ムムム……
こちらも秋に新作が出るみたいですし、楽しみ。果たして、角川は、それまでに復旧できるのかしらん……
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最終更新日
2024年11月02日 23時35分31秒
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