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天使になれない

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1998年。
当時、私(当時36)と息子(当時8)と彼(当時25)はネット友達で、
毎晩チャットやメールで遊んでいました。


そのうちに、彼が私のHPを作ってくれるということになり、
ほかのネット友達も交えて、初めて実際に会いました。


1999年。
それから私と彼は、気の合う友人として、二人で または子連れでよく会いましたが、
たいてい、幼稚園帰りの娘(当時4)が一緒でした。


彼には当時、若い彼女がいたので、時にはその恋愛相談なんかもしていましたし、
とにかくよくしゃべる人なので、会う時は、
私はただ聴いている または、喋る彼の横で娘の相手をしていることが多かったです。
(そしてそのスタイルは今もあまり変わっていません。笑)




彼に初めて会ってから3ヶ月。

(その頃はほぼ毎日会っていましたっけ・・・。
なぜかと言うと彼が会いたがるし、私も時間があったからです)

夕方、彼が電話をかけてきました。


私は家で、娘の相手をして遊んでいるところだったので、
電話しながらも、片手で娘とおままごとをしていたのを、覚えています。


その電話で彼はいきなり、
なんの前触れもなく、私の境遇をズバリ言い当てました。


つまり、

かやのは結婚しているけれども ご主人とは他人であるということ。
それもおそらく途中から他人になったのではなく 最初から他人だということ。


ということはおそらく、結婚も自分の意思ではなく、
誰か(たぶん父親)の意思でしたんだろうけれど、


かやののことだから、
自分のことより妹たちの幸せのことを考えろとしつこく言う父親に根負けし、
もうどうにでもなれという感じで結婚たんだろう。


ということなどを、まるで見てきたかのように理路整然と話し、
それが、全て、本当でした。


なんで、知っているんだろう?ほとんどコナン君状態です。
というか、コナン君です。
コナン君て、ほんとにいたのか・・・そう思いましたっけ。


私は、人の境遇なんて、ましてや複雑な事情など、
話しても誰かにわかってもらえるわけもなく・・・

・・・わかってもらおうとも思っていない。
だから彼も含め、誰にも自分のことを話していませんでした。


家族構成とかはもちろんネット友達だったからお互い知っているけど、
実際会ってから今まで、私の話なんか一度も話題にしたことなかったのに。


しかも誰にも見えない私の心の動きや父との会話まで、何故わかるのだろう?
見てきたかのように正確に。頼みもしないのに。


尋ねると、彼は言いました。


「結婚しているのも知っていたし、子供がいるのも知っていた。

なのにいくら会っても、

会えば会うほど、かやのの中に誰もいない。」と。


最初からそれが不思議だったと。
それで、そこから考え始め、推測したのだが、
合っているかどうか確かめたかったのだと。


諭すのでもなく、怒るのでもなく、なにかを押し付けようとするのでもなく、
ただ淡々と静かに語る。



・・・その時でした。
私は初めて、彼のほうを向いて目を開きました。


「あなただれ?」と。


医者の妻として、表面で普通に暮らし子育て真っ最中で生きているように見える私、
その内側の、

誰にも見えないところにいる、この私に気がついた
あなたは誰?と。







2006年05月01日





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最終更新日  2008.06.19 23:07:59
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