天使になれない

２月に、家族揃っての留学を控えていました・・・


それなのに、薫が私の住む街に越してきた夏以降、
私と子供たちは、自由になる時間の大半を、薫とともに過ごすようになっていました。


そういえば・・・
この頃、テレビの『こたえてちょーだい』という番組に薫と出たことがありましたっけ・・・・
私の出た回は反響があったらしく、年末のアンコール特集でもう一度取り上げられ、
その時はスタジオで生出演もしました・・・爆


それに出た理由は、担当さんに強く押し切られ・・・
無料の箱根旅行プレゼントに惹かれて。。
とりあえず、そういう体験もしたのでした。
ああ、話しちゃった・・・笑


さて、話を戻して。


夏も終わり、秋が来ました。
運動会の季節です。
薫も見に来てくれました。
お弁当ももちろん作ってくれました。


日頃の夕ご飯ももちろん、薫が作ります。
子供たちにとっての「おふくろの味」は、私じゃなくて
薫の味です。。。。。。


冬が来ました。
まだ何の準備もしていません。


もう　パスポートを作らなくてはいけない時期はとっくに来ています。
なのに、私は、子供の分も、自分の分も、パスポートを作っていませんでした。


そんなある日、ふと　気がつきました。


そういえば、あと１年で娘の小学校受験だわ・・・
受験の時に、私たち日本にいなかったら、困るじゃないの・・・



ここからは早かったです。


2000年、お正月。
主人が言いました。
「パスポートとか用意できてるの？」


私が答えました。
「それなんだけど、考えたら香が１１月には受験でしょう。
私たち、残るわ。」


自分のことだったら　許してはくれなかったと思います。
でも、子供のことなら・・・・。
これが当たりでした。


２月、主人は一人で旅立ちました。
一人でいくのはこころもとないので期間を１年に短縮しての出発です。


でも期間なんかどうでもいい。


私が残ったことが大事なのですから。


とりあえず、１年間、主人のいないところで、
私と子供たちは、彼と暮らすことができるようになりました。







June 9, 2006