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カテゴリ:わたしたちのものがたり
父が入院手術するので、主人にその保障人になってほしいからという名目で、 主人と私は、実家に呼びつけられました。 父が本当に話したかったのは(保証人のことも本当ですが。)、実家の跡継ぎについてでした。 孫(つまりうちの息子)を、養子に迎えたい、とのことでした。 また、うちの実家の仕事の管理等、私に任せたいので、 とりあえず月に1~2回は実家に戻ってきて、 実務の手伝いをしてくれないか、ということを言われました。 これはもう15年以上前から、父から打診され続けてきたことでした。 私は(隣に主人もいたので) 「第一に、主人に負担がかからないと約束してくれるのなら、 自分は構わないとは思うけれども、もう少し考えたい」と答えました。 主人は、自分の息子の苗字が変わってしまうにもかかわらず、 別段それは困ったことにもならないし、 実際、主人自身には何の負担もないのですから、 反対はしませんでした。 主人の、社会的な地位。 そしてそれに似合わぬ、 この受容力、包容力・・・悪く言えば、「無関心」 それは、昔、私の夫にと父が特に選んだだけのことがある、 主人の「特性」でした。 自分の仕事のテリトリー以外のことには 恐ろしく おうよう なのです・・・・・ 息子本人は、とうの昔に、父が直接 気持ちを確かめてあります。 彼は自分の苗字が変わることはなんとも思っていません。 その後、主人と父で入院の保証人の件で話が始まったので、 私は、お茶を替えるふりをして、そっと、部屋を出ました。 この日、珍しく長女の私が実家に来るというので、 妹たちもそれぞれの子供を連れて 実家に集まっていました。 奥の座敷では、子供達と妹たちが楽しげにこたつで団らんしていました。 私は、そっと妹だけを呼びました。 当然子供達も腰を浮かしましたが、 それぞれの母親に止められ、 その場に子供達だけで残り、また遊び始めました。 私たち姉妹が集まるとき、 そこには、たとえ親でも、夫でも、子供達でも、 入り込むことは許されないのです。 それだけの絆が、5人姉妹にはあるのですね。笑 私は、妹たちに、今、父から聞いた話をしました。 そして、おもむろにこう相談しました。 「薫のことを、ママに話そうと思うの。どう思う?」 2006年12月21日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.28 22:41:37
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