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カテゴリ:ぱぷりか
January 21, 2008
高校3年1月 Sクンが学校の漢語の授業の宿題で漢詩を作りました。 ちなみに大学入試で漢語の配点が低くなったせいで、高3で漢語を選択する生徒は激減。 Sクンの学年では、彼を含めて2名だけだそうです。 彼は小学生の頃から自己流で漢詩を作っていましたが、 高校の授業できちんとその成り立ちや作り方も習いました。 私にはとうてい及ばない世界です・・・・ 「発音の制限が厳しい分、入る漢字が限られてるから もともと作った構成を踏まえて、辞書とにらめっこだね・・・」 とはSクン談。 中国語なんか全然わからないSクンです。 プロの方から見たら鼻で笑いたくなるものでしょうけれど、 以下、Sクンが李白の『月下の独酌』を本歌にして作った歌。 <Sくんの作った漢詩> 孤月詩 太白春宵遊苑間 明珠与影大交歓 経過久久年華後 孤月玲玲照長安 <読み方> 太白(李白)春宵苑間に遊び 明珠(月)と影(李白自身の影)と大いに交歓す 久久たる年華(年月)の経過して後には 孤月玲玲として長安を照らす <訳> ある春の宵、詩仙李白が庭園に出かけ、 月と自分の影とともに大いに盛り上がった 久しい年月を経た後には、 孤独な月が澄み渡るように輝いて長安を照らしている 李白の本歌『月下の独酌』 花間一壷酒 独酌無相親 挙杯迎明月 封影成三人 月既不解飲 影徒随我身 暫伴月将影 行楽須及春 我歌月徘徊 我舞影零乱 醒時同交歓 酔後各分散 永結無情遊 相期バク雲漢 <読み方> 花間 一壷の酒 独酌 相親しむ無し 杯を挙げて 明月を邀むかえ 影に対して 三人を成す 月既に 飲を解せず 影徒に 我が身に随う 暫く月と影を伴うて 行楽 須すべからく春に及ぶべし 我歌えば 月 徘徊し 我舞えば 影 零乱 醒時 同じく交歓し 酔後 各 分散す 永く無情の遊を結び 相期して 雲漢はるかなり <訳> 花に囲まれ酒でも酌もうよ 独りでやるのもやるせない 空に輝く月招き寄せ 地にうずくまる影起こし 三人そろって酒酌み交わす 月はもとより酒たしなまず 影も我が身に寄り添うばかり 月と影とをひき従えて ともに楽しむ春の宵だよ わが歌につれ月浮かれ わが舞につれ影揺れる しらふのうちは揃っていても 酔いがまわればみな好き勝手 いつに変わらぬいい仲間たち 落ち合う先は天のかなたさ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.01 02:49:21
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