『指を切る女』・池永陽さん
初めて読む作家さんです。98年「走るジイサン」で、小説すばる新人賞受賞作家で02年の「コンビ二ララバイ」が話題となる。とありまして・・・読んでみました。短編4話1、「骨のにおい」恋愛は良い人でなく、ちょっと危険な綺麗な人を好きになるもので、楽しみ苦労する。まぁ、わかっちゃいるけど・・・どうしようもない感情です。男も女も同じです。私だって、わかっちゃいるよ~、この歳まで生きてきて、楽しんだり悩んだり苦しんだりしてきました~。でも、今から思えば”いろいろ有って楽しかった~☆”2、「真夜中の紙芝居」直子は、劇団の練習生。夫との間に子供は居ない。検査の結果、夫は精子が少ないらしく、なかなか妊娠しない。そんな時、同じマンションの茜(中学生)は、両親との血液型と自分の血液型で、”父が違う”ということに気付き悩んでいる。ある日、直子は劇団の監督に誘われ、彼の血液型が夫と同じということで、何となく安心して抱かれる。。。。そして・・妊娠==この子供は、どちらの子供か??夫に話すべきか??直子の決断は???・・・・・・・・・う~~~ん、なんかちょっと違う・・・・気がする。3、「悲しい食卓」美佳は、恋愛と結婚は別と考えていて、お見合い結婚する。夫は、銀行員。夫は、結婚前から「自分は恋愛している暇はない。しかし職業的に妻を持たないと信用が無い歳になったので、・・・」という。そして結婚後も自分の事は自分でする夫。専業主婦の美佳に、朝はゆっくり寝てて良いという。独身時代からの習慣通り、自分で簡単な朝食を作って食べて出勤する夫。夕食も殆ど外ですませて12時頃の帰宅。少ない休日の夕食に腕をふるう美佳だが、あまり嬉しそうでない夫。そんな時に「お好み焼きが食べたい」という夫。一生懸命がんばる美佳だが、夫は「ちょっと違う」という。結局、それは夫の”母”のお好み焼きの味を求めているのが解かる美佳。”ばかやろう~”です。4、「指を切る女」田舎での幼なじみの男女達・・・直彦は、唯子が気になるが何故か唯子は”大人の女”の妖艶さがある。唯子も直彦が好き・・・なんとなく、直彦は好きなのに唯子を避けて地元を離れて大学へ・・・そして、唯子は悪い男と結婚し、子供をもうける。・・・・・・・・・・・・・・・・・・表題作だけに、これだけは ちょっと深みがありました。他は、1の人生に良くある事だったり2の子供の出来にくい夫婦の妻の浮気心3のマザコン夫で、つまらなかった。