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風色の本だな

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2005年10月21日
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カテゴリ:私の愛する本たち
お花ワンポイント


昨日・今日と、東京は清々しい秋晴れ。
美しい空の青さは、ささやかな幸せを運んでくれました。

読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、そしておしゃれの秋―。
秋って、素敵な季節ですよね。

子どもの頃は、“夏”が好きだったなあ!!
楽しい楽しい夏休みがあり、自分の誕生日がある季節だったから・・・。
長い旅行に出かけたのも“夏”でした。

それから間もなく・・・“春”が好きになった!!
小さな命が眠りから目覚め、新たな活動が始まる春。
私の好きな桜の花が咲く季節。
そして・・・春は出会いの季節です。

でもね!!最近思うのですよ。
“秋”もいいなあ!ってね。
暑い夏が終わり、気がつくと、秋の虫が鳴いている。
本を読んだり、物事を深く考えるには最高の季節です。
だからこそ、人はセンチメンタルにもなりますが
自然界では、実りの季節です。
そして何より、抜けるような空の青さが好きです。

私が、常夏の国、インドネシアに住んでいた頃は
3年間が、夏の連続。
開放的で、とにかく身軽ではあったけれど
半年もすると、日本の四季が恋しくなってね。
一年の内に、四つの季節が入れ替わりに訪れるなんて
なんて素敵なことだろうと思いました。

それぞれの季節の訪れをしみじみと感じられるなんて・・・
幸せなことだと思います。

今日皆さんにご紹介する、まついのりこさんの本
『あの日の空の青さを』の“あの日”とは・・・
日本の終戦の日のことなのです。

『あの日の空の青を』.


◆『あの日の空の青を』まついのりこ・文/松井エイコ・絵/童心社/2005年7月20日出版

絵本作家、紙芝居作家である、まついのりこさんのエッセイです。

まついさんは、子どもたちの心に寄り添った
素晴らしい作品を多数生み出しています。

娘さんである、松井エイコさんが絵を添え
やさしく美しい本に仕上がっています。

平和への願いにあふれ、生きる意味や自分らしく生きることを深く問う
心に響く珠玉の短編集です。

薄い本で、わかりやすい文章なので、すぐに読めます。
まついさんの言葉や思いが、とても素直に胸の奥深くに響いてきます。

なぜ、まついのりこさんの絵本や紙芝居が、色鮮やかなのか・・・
それぞれの作品にどのような願いを込めているのかもわかりました。

私はなぜか、続けて2回読みました。
一度は黙読で・・・。
そして2度目は、どうしても家族に聴いてもらいたくて
声に出して読みました。

目次

美しきもの
父よ
赤い鼻緒
二人の先生の眼
心の成人式
音楽と私
踏み絵
ほんとうの教育費
娘の結婚衣裳
こびとたちへの思い
真実の仲間
光をこそ
あの日の空の青を


エッセイの中で、まついさんは私たちに伝えます。

決して子どもから生きる喜びの色を奪い取ってはならない。
生きる喜びの本物の色彩こそ「平和」という名なのだと・・・。

まついさんは子ども時代に戦争を体験しました。
当時は美しいものを人間の心から消し去らせることによって
戦争への一直線の未知がつくられていたのだと言います。

まついさんのお父さまのことが、繰り返し綴られています。
特に『心の成人式』の章での
お父さまのこの上ないやさしさや愛情に
私の心はふるえました。
なんと素晴らしいお父さまなのだろう。
そしてまついさんは、なんと素晴らしい『心の成人式』
を体験したのだろうと思いました。

『音楽と私』の章での、別れのシーンは
私の亡き父への思いと重なりました。
父への思いがよみがえり、涙が溢れました。

まついさんの作品には、“こびと”がよく登場するのですが
それについては、『こびとたちへの思い』の章で綴っています。

声に出して読んでいると

♪森の木陰でドンジャラホイ
シャンシャン手拍子足拍子
太鼓たたいて笛吹いて
今夜はお祭り夢の国・・・♪

の歌の歌詞の部分が出てきます。

まついさんはこの歌と初めて出会ったとき
なんて夢のある、不思議な歌なのだと感じるのですが
私もついつい懐かしく
幸せな気分で歌ってしまいました。

“あの日の空の青さ”をいつまでも色あせることなく
美しいままで子どもたちに譲り渡していきたい・・・と願う
まついさんの思いが、しっかりと伝わってきました。

読み終わった後、守るべきものや感謝すべきものがなんであるのかを実感し
幸福感を味わうことができたお薦めのエッセイです。

お花ワンポイント





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最終更新日  2005年10月21日 22時41分41秒
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