カテゴリ:小説
皆さんこんばんは、自称占い師は復活したのでしょうか??w
一言もの申します。太宰治最高、何なんでしょうあの人は。 世間では暗い文学者、変人と思われているでしょうが、本当は、あるいはそうかもしれません。けれど真実を研究していた悲しいまでの正直者です。全てをまっすぐに考えた文学者です。・・ってそこまで語れるほどでもないですけど。けど随分読みました。随分読んでこの人は、この人こそはあるいは真の人かもしれないという人並みの境地までには達しました。 読んだことがないという方は「走れメロス」あたりからがよろしいかと思います。私などはいきなり「人間失格」から入りました(爆)インパクトありすぎてその夜は眠れませんでしたw「トカトントン」とか比較的マシな文章から入るのをオススメします。 硫化水素などで自殺する人が増えているそうですが、どうせ死ぬんだったら太宰治の本でも読めばよろしかろうと思います。あの人なんて何回も自殺を企てています。上には上がいます。それで死にきれず文を精一杯書いたということです。生き甲斐やら生きる価値が見いだせないならせめて読んでみればいいと思います。絶対に死ぬことはしなくなると思います。嘘つけ、って思う人がいたらどうぞ読んでみてください。 なーんてwえらい語ってますね。 復活祭、そうでしたそうでした、でも今日は持ち合わせがございませんでw 差し当たって私の文でも読めばよろしかろうと思います(すごい上目線)。 踏み絵でございます。かわら版でございます。さあどうぞw 裁きの壁 一、殺人者 報告します!報告します!こちらに懺悔するものが御座います。 「あ、オホン。この場を借りて下さったこと心より敬意を表します。私は少し言いたいことが御座います。報告などといってもあるいは単なる戯言のようにしか聞こえない恐れがありますが何分お許し下さい、私は罪を犯しました、そのことをまず報告させて下さい」 「罪とは何たるや!」 「ええ神様、いいえ仏様、いいえ、何でも結構、少しよく私の話をお聞き下さい。あなた、あなた様、これがしっくりきますね、あなた様にこれからじっくり聞かせますからよくお聞き下さい。私は罪を犯しました、それは世間一般で言われている罪、それとは少し違って私自身何もしておりません。他の人から見れば罪とは呼べない代物で御座います。 ただ私は人を殺したかのような気分でいます。昨日私は実家に帰ろうとして、私は家から歩いて町のほうへ行き、ええ、一人でです、寒空でした、もう三月になろうと言うのに一向に温かくはならず、私は冷え冷えで町のバス停へ向かいました。一人で歩くということはごくごく自然なことで人間は本来皆一人なのですから当然なのかもしれませんが、あの淋しさというものは何なのでしょう、ちっとも埋まろうとはしません、 一人、すなわち数字で1なのですが私の場合それが限りなく0に近いもののようで、そうしてほとんど存在していないもののような心地になって、地面に這う蟻のほうがどんなにか偉いものに見えて、私は這這の体で逃げ出しているようでした。そうして一人で賑わう場所に出て、行き交う人、特に二人、三人、と集団になっている人々を見て、私の淋しさは頂点に達しまして、1+1=2などと言いますが、いいえ、その答えは3にも4にも成り得るもので私などとは比較にならない程大きく感ぜられました。 こう言っておいて何ですが私は好きで一人でいるのです、そうして私とて二人、三人、あるいはもっと大勢で歩くときはいくらでも御座いまして、その日は少々気分がすぐれませんでそんなことを思ったのでしょうが、私が二人で歩くとき隣にいる人を百人力のように頼もしく感じます。信用出来る人ならなおのこと、そうでもない人でも私の壁になってくれるようで、余計な事を考えずに済みます、あなた様、友人は神です、恋人は仏です、そう思いになられませんか」 「私はそう思わない!」 「あらまあそうですか、いいえ失礼しました、けれど友人というのは恋人というのはいいものですよ、そうして連れ添って歩いていると0に近かった私は途端に2になり3になります。けれど、けれどなのです。そうあるときでさえ私はほんの少しのどうしても埋まらない小さな空洞を発見するのです、空腹感に似たすっぽりと何かどこかが体の一部が空いているようなそんな心持ちになるのです。私はこれを憎みました、なんという贅沢、何という無礼、けれど私は感じてしまうのです。 そんな、そんなことを思いながらバス停の見える道に出ました、正しく大通り、私はいよいよ淋しさの念云々、けれど私はズンズンと歩き始めました。淋しさなどそれは自分が今し方一人でいるというだけであって、そんなものは淋しさなどではない、なら何だと悟りまして私の身を案じまして、私の今置かれている立場から来る淋しさではあるまいかと思い始めたのです、あなた様、報告致します、私は自分の身の上が不安で淋しく思っておりました。 これ故に誰かといるときも埋まることのなかったもの、と思われます、私の身の上はひどいものであります、今後など全く不透明で先行き見えず、懐中電灯をつけても決して見えるものでは御座いません、私はこの先どうなることやらと思うと夜も眠れなくなります、けれど私は思わないようにしています、そうじゃないと生きてはいけない気が致します、けれど心のどこかで私の身の上をどこか楽しんでいるようなのです」 「お前は気違いか!」 「いいえあなた様、そうでは御座いません、私はよかれと思って楽しんでいるのであって、これは無くしてはいけない楽しみだと思っております、気違い、あるいは、いいえ、違います。私の臆するところで身の上の不安こそ私がこうしてこの場におれるような気がするのです、自分が不安定で不安定でしょうがないから筆を持てると思っているのです、もし私が安定を目指し将来を見始めたら、私はこの場にはおれません、居ることが出来たとしてもひどく小綺麗な物になり得るでしょう、私はそれを望みません、全くもって望みません、ならば悪いのは私だったのです、人通りを見て淋しさなど感じるのは私の身の上のせい、一人のせいではなく、ならば周りの人には罪など何もありはしなかったのです、懺悔します。今更ながらに思うのです、なのに、なのに、私ときたら! 私は行き交う人々をまるで殺人でも犯した者のような目つきで睨んでしまったのです。 事実で御座います、言い逃れることの出来ない事実で御座います、ああ、してはいけないことをしました、さぞ恐ろしかったことと思います、時は夕方でして、ゆっくりと日はおちかかっているときに殺人者は右手に持った大きいバックで威嚇し、そこから何か取り出そうとせんばかりに人々を威嚇しておりました、 ああ、神様、仏様、あなた様、悪いことをしました、通った人々もさも気味の悪かったろうと思います、変でした、私は変でした、けれどもこれも懺悔しますが私が殺人者になるのは昨日今日始まったことでは御座いません、何度も何度もあるのです、その度に何度も死のう、死のう、私は馬鹿者だ、阿呆者だ、周りにいる人に罪などないと思いました、けれど私の中の殺人者はいつまで経っても消えそうも御座いません」 「それは真なるか!」 「ええ本当です、けれど私は人など殺す気はこれっぽっちも御座いません、皆良い人で礼儀正しくて、どうしてそのような人々を殺さなくてはならないのでしょうが、ですが、目つきが、どうしても形容すると殺人者、罪悪人のように思えてなりません。私は罪を犯しました。極刑でも何でも受ける覚悟で御座います。この場を借りて頂いたこと深く感謝しております。報告は以上で御座います」 「以上か!」 「以上で御座います」 「それは全く罪ではない!単なる自意識過剰である!」 「それも私にとっては罪、で御座います、あなた様」 完全に一人の世界に入った告白文?のような文章でした。 続きはまだまだありますが差し当たってここだけを。 一言、太宰治最高(爆) ではw 次は占いします♪ 応援感謝^^→→人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.05.14 20:49:23
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