JR北鎌倉駅 ちゃぶきさま 中山神社
北鎌倉駅前の信号を渡り、正面の山ノ内交番の右側を行くと、
細い道がくねくねと遠くまで続いている。
地元ではこの細道を「おちゃぶき小路」と呼んでいる。
その細道の途中に五段積の石塔だが昔から、
《おちゃぶきさま》と呼ぶ咳止めの神様で、
いまも手を合わせて通るそうな。
風邪を引いたら手を合わせ、
治ったらお礼にお茶を差し上げたことから「お茶ぶき」の名があるという。
この先、弓なりの細道を行くと、
『中山神社』がある。室町時代、
この付近に工房を持っていた刀鍛冶の藤源冶(とうげんじ)
一族ゆかりの神社と伝えられている。
クルス紋と花の寺・光照寺 おしゃぶきさま
山門に隠れキリシタンのクルス紋(轡紋・車紋)を上げる寺として知られる。
門を入ってすぐ左側に鎮座する『おしゃぶきさま』もよく話題になる。
おしゃぶきも咳の神であろう。
光照寺は花の寺、
春は連翹(れんぎょう)が境内を埋め、
秋は彼岸花、
冬には蔓梅擬(つるうめもどき)、
ロウ梅が香る。
円覚寺遠望画像 「六国見山」 「六国見山」指標
光照寺の山門を過ぎて湾曲した坂道を上り、
岩山を割ったような狭く急な階段を上ると光照寺の墓地に出る。
ここからの眺めは雄大で、円覚寺を懐に抱く「六国見山」が一望できる。
円覚寺の塔頭の雲頂庵 白雲庵 八雲神社
眼下には北鎌倉の町、円覚寺の塔頭の雲頂庵、白雲庵、八雲神社の社殿も見られる。
雲頂庵は、一般の立ち入りを許さないが、
門外から本堂に手をあわせ、
前庭の牡丹を楽しむことが出来る。
白雲庵も鎌倉時代に始まる古寺で、
本尊の釈迦像や開山像など、貴重な文化財を伝えている。
八雲神社は都市化する町の鎮守として創設された。
境内に立つと北鎌倉の景色が一望である。
神社の裏を右に行くと、いつしか円覚寺の寺域に入る。