小泉訪米1:話し方とジョーク
小泉さんがエルビス・プレスリーゆかりの地に行くという破天荒な計画のおかげで、今回の小泉訪米はこっちでも注目されていたようです。CSPANというアメリカ議会などを淡々と中継するチャンネルがあるのですが、ありがたいことにホワイトハウスでの式典と首脳会談後の記者会見を放映してくれました。小泉さんはリラックスしていたみたいですね。引退後の慰安旅行みたい。しかも、ブッシュ・小泉の見つめ合い方はゲイのカップルみたい・・・すごい緊密ぶりでした。この2人が仲が良いのは色々な理由があるのでしょうが、小泉さんってアメリカ人受けする喋り方と笑いのセンスを持っていますよね。ブッシュ大統領が記者会見で小泉首相のことを「Great thinker and clear speaker」と評していました。このブッシュの何気ない一言が小泉さんのアメリカ人受けする気質を表していると思います(Great Thinkerかどうかはちょっと別として(苦笑))。アメリカでは、ハッキリと冒頭に言いたいことを言うことが望まれています。ハッキリと言うといっても攻撃的に物を言うのではなくて、まどろっこしい言い回しや冒頭の無駄な話を省く、という意味なんですけどね。小泉さんのワンフレーズはこっちでも好まれると思いますよ。しかも、小泉さんはジョークがうまいですよね。記者会見の終わりに「Thank you American people, and "love me tender"」ってよく言えるよなぁ。真面目一辺倒で話をしてしまう前民主党党首のような人より、スピーチの中にジョークを挟む人がこっちでは圧倒的に好まれると思います。そして、小泉さんのユーモアはうまーく米国メディアの関心を引き出したのではないかと思うのです。(ちょっと言い過ぎかな?まあいいや)アメリカのマスコミは日本に興味がないですよ。例えば、上記記者会見の中で米国人記者2人と日本人記者2人が質問しました。しかし、アメリカ人記者の質問は「最高裁でグアンタナモ刑務所で行われる特別裁は違憲という判断を示したことについてどう思うか?」と日本と全く関係ないことについて質問していました。しかし、小泉さんのジョークは冴えておりました。ジョークによって大きなインパクトをアメリカメディアにも残せたと思いますよ。日本の変人はアメリカでもいい意味での変わり者として認知されたようです。Koizumi is a funny guyってね。わかりやすくものを言うテクニックとユーモア、これがアメリカでも小泉さんが受けた一つの理由でしょう。次の日本の首相にこんな人はいないよなぁ。麻生さんだったら何とかなるかな。ちょっと調子に乗っちゃいそうだけど(笑)。ks