最終兵器彼女
実写映画化されて久しい作品です。もちろんあんなゲテモノ映画見に行く気になりませんが、原作のほうはとても切ないお話でした。ショックに近い感動を覚えた人もいたようで、私も泣いてまではいないものの、気持ちはわかるなぁ、と。ラストなんかすばらしいですよね。心の深いところに残り、忘れることが出来なくなっている作品です。で、卒業研究の資料探しに本屋をぶらついていたら、外伝集なんてものが出ているではないですか。『最終兵器彼女外伝集~世界の果てには君と二人で~』。表紙のイラストがすさまじく綺麗で、流されるように買ってしまいました。なんでもない絵なのにとても色っぽく(?)見えるのが不思議。表情もそうですが、色使いが色っぽい。さて、いまの私にはとても貴重な700円、果たしてこの作品はそれだけのものに値するのかという気持ちで購入に踏み切ったのですが……。ぜんぜんしました。なんていうか、すごく豪華。カラーページをふんだんに使っておりますし、カラーだと高橋しん先生の絵がすごく映えます。美麗の一言に尽きる描写にはどきどきするものがありましたし、オールカラーだったら3000円くらい出したかったですね。ストーリー的にはまぁ外伝ということで原作のキャラクターはほとんど登場してません。ただ、3つある大きなお話のどれもが非常に綺麗で、感動的でした。タイトルにもなっている「世界の果てには君と二人で」は戦争が始まるころの話、「LOVE STORY, KILLED」は戦争中の話、そしてなんと「スター★チャイルド」では最終話のあのあとの世界が描かれています。ちょっとびっくり。私が好きだったのは真ん中のお話で、性描写とかはかなり生々しかったのですが、あの生々しさが世界を綺麗に描いているなという感じがしました。特に最後はとても印象に残っています。どうしてなのか、兵士の若者が最後に浮かべた笑顔がとても美しいものに見えるんですよねぇ……。以上、ネタがないので無駄な宣伝をしただけで終わる私です。