福島第一原発事故はほぼ人災?
現在も続けられている福島第一原発の冷却大作戦。映画かドラマを見ているような錯覚にも陥る重要なミッションで、なんとか早く沈静化して欲しいと願っている。(放射線飛散についての過度な反応はどうかと思うが…)しかし、ちょっと東京電力や原発事故について調べてみただけなのに考えてしまった。そもそもこの事故は起こるべくして起きた人災ではないのか?◆福島第一原発の設計・耐震性に問題があった!3月16日のNPO法人・原子力資料情報室の記者会見で、当時の設計者が語っている。いわく「M8.0の地震は想定していなかった」、「大津波は設計条件になかった」、「重大事故は起きないとして格納容器に放射能漏れ防止フィルターを設置しなかった」。そもそも福島第一原発は、1960年代の設計で1971年から稼働しているのだが、現在は当初の稼働期間40年を超えて延長願いを出して稼働している状況だった。福島第一原発の原子炉はアメリカのゼネラル・エレクトリック社製で、原子力発電所の設計は津波を想定しないGE社の設計図をそのまま使用したらしい。その結果、当時すでにチリ地震(M9.5)が発生していたのにさらなる耐震化は行われず、また他国にみられるような冷却システムを津波から守る工夫もないまま、原子炉より海岸に近くしかも低い位置に冷却システムを設置していたようなのだ。また昨晩のTBSの福島第一原発職員への匿名インタビューでは生々しい発言があった。2007年の新潟中越沖地震(M6.8)で柏崎刈羽原発が緊急停止してしまった時に、「同じレベルの地震が福島で起きたら福島原発はチャチだからヤバイと思った」という。「その後多少なりとも耐震補強をしたからこれくらいで済んだのだろう」とも言っていた。◆冷却システム破損の可能性を知っていて放置していた?20年も前のアメリカの原子力規制委員会のリポートで、地震発生時には冷却ポンプ用の非常用ディーゼル発電機の破損や停電が考えられ、冷却システムが機能不全に陥る危険性が高いと指摘されていたという。実は日本でも、2004年に原子力安全・保安院(つまり経済通産省)によって「リスク情報を活用した原子力安全規則の検討状況」という資料が公表され、その中で原子力規制委員会のそのリポートも紹介していたという。つまり専門家の間では地震発生時のディーゼル発電機の破損は想定内だった可能性が高く、実際韓国などの原発は非常用ポンプの電源はディーゼル、太陽光、風力の3系統だという。どのみち地震だけでも津波だけでものシステム停止の可能性があったということか…。◆東電は検査データ改ざんの常習犯でありメンテナンスの信用性が低い!2007年9月、東電役員26人のうち17人が自民党に献金していたことが明らかになったが、その発端は東電の検査データ改ざんやトラブル隠しが続発したことによる。明らかになった東電の検査データ改ざん等の数はなんと3,852件で、そのうち原発に関わるものが232件に及んでいる。しかもその中には、今回話題になっている緊急時の冷却ポンプに関するものも含まれており、なんと実際は故障中のポンプを検査時には正常のようにみせかけていたというのだ!また検査データの改ざんは、近々で今年(2011年)の2月にも発覚している。なんと事故を起こした福島第一原発で33機器の“点検漏れ”があったと東電が報告している。ただし実態は、「実は11年間点検していない機器があった」とか、「簡易点検しかしていないのに本格点検したと記載した」という明らかなデータ改ざんだった。以上を要約してみるとこんな感じだろうか。もともと福島第一原発は耐震性能が劣る設計で、大津波の発生も考慮されていなかった。(一応耐震補強だけは終えていた)非常用冷却システムは地震で破損することが想定されていたのに改善されなかった。(そもそも地震前でも正常に機能しなかった可能性すらある)また非常用冷却システムは津波に無防備のまま改善されなかった。当初の稼働期間を超えた老朽施設なのにメンテナンスの信用性に疑問があった。こりゃあ、人災だよなぁ。自動給餌器はコチラ!なるべく安く旅行に行こう!防災グッズはコチラ!生命保険は大切だ!アウトドアを楽しもう!ギターが大好き!ハーモニカとウクレレ!木のコップを使おう!自転車に乗って!アマゾンでお買い物!なるべく安くクルマを買おう!住まい探しを楽しもう!