【ヴォイス VOICE~命なき者の声~】第1話
死者の身体は言葉を明確に伝えてくる。法医学者にしか聞こえない声がある。その声を繋げるのが俺たちの仕事だ。医大生4年の加地大己は、希望していた心臓外科のゼミを意図的に外され、法医学ゼミに所属する事になった。法医学教室の教授・佐川は、なぜ法医学ゼミに入れさせられたのか?と尋ねる大己に言う。普通の学生は結果にしか興味がない。でも、お前は違う。お前は法医学に向いている。初めての検体。遺体は、工事現場で何かに頭をぶつけて脳内の損傷で死亡した「市原」。遺体の頭に当たったと思われるのは30キロ位と想定される「何か」。死亡原因になったと思われる物体は現場には残っていなかった。大己は、法医学ゼミの仲間と現場を見に行く。そんな事をする必要はない。データを分析して推定するのが自分たちの仕事だ。と言う久保秋 佳奈子。でも、あの人は昨日まで生きてた。どういう状況で死ななければいけなかったのかオレは気になるんだよね。事故現場を思い出し、供えられた手作りの花束が気になっていた大己は、「30キロくらいの物」は「子供」ではないか、と言う推論に辿り着く。子供が10歳の時、亡くなってしまい、それが切っ掛けで離婚したと言う市原。あの日、市原は1人の命を救った。見上げたビルの屋上には子供が立っていた。たぶん、亡くなった自分の子供と同じくらいの年の子。その子は自殺しようと思って飛び降りたんだと思います。市原さんは、手を伸ばして救いに行かずにはいられなかったんじゃないでしょうか。市原さんにしか救えなかった命だと思います。法医学に必要な事とは、分析力や冷静な判断だけではない。と、佐川は言う。イマジネーション。常識に捕らわれない自由な発想。佐川は過去、自分が関わった事故現場を思い出す。そこには、加地大己と言う小学生の姿があった。医大に入って4年目の冬僕らは失われた命を救う医学と出会った。 死体の声を聞く医学。思いがけず法医学教室に入った者もいる。自ら志望して来た者もいる。無理矢理、教授の引き抜きにあった大己。大病院の院長である父親に反抗する気持ちがある亮介。親の死因に今だに不信を抱く久保秋 佳奈子。テレビ番組で法医学を見て憧れたと言う哲平。そして、法医学のおかげで犯罪者になるのを免れたと言う彰。5人のキャラが、一話目からしっかり立っていて、会話の間合いも面白い。死体である「昨日まで生きていた人」のエピソードも臨場感があって感動できた。最初の予想通り、「きらきらひかる」を思い出させる出来。これは、良いドラマになりそう。キャスト加地大己 …瑛太石末亮介 …生田斗真久保秋佳奈子 …石原さとみ桐畑哲平 …遠藤雄弥羽井彰 …佐藤智仁羽井鳳子 …濱田マリ大和田敏 …山崎樹範石末貴之 …名高達男蕪木誠 …泉谷しげる夏井川玲子 …矢田亜希子佐川文彦 …時任三郎ただいま試験的にトラバを即時反映させています。いずれ承認制に戻すかもです。ご了承下さい