【H17年度・秋期ドラマ総評】
今年の秋期ドラマ総括感想です。ランキングってわけじゃありませんが、印象に残った順で。【1リットルの涙】毎回のように泣きました。原作付き、しかも実話で、実際の亜也さんがすでに亡くなっている事から、始めから泣けるドラマなんだろうな~とは思っていましたが、このドラマが視聴者に与えてくれた物は、ただ「泣ける」「可哀想」以上の物だったと思います。ドラマの中では、遙斗が、そして亜也の妹が、亜也に触れる事によって成長していったわけですが、私たち視聴者も彼女を見守る事によって多くを考える機会を得たのだと思います。時々、泣かせようとさせる過剰な演出が気になる部分はありましたが、ストーリーの軸となるテーマは、それを補って余りある物だったと思っています。キャストも全て適役で演技力も安定し、そういう意味でも安心して見られるドラマでした。秀作です。【野ブタ。をプロデュース】今クール、このドラマほど予想違いだった物はありませんでした。いや、逆の意味でです。最初はまるっきり期待していなかったのです。主役はアイドルだし、「ストーリーが良くて笑えればラッキ~」くらいの気持ちで見始めた物でした。でも、泣いた。始めの方は面白く、ノリで見ていた感じでしたが、中盤あたりからストーリーが心に染みて。。。本当に感動して泣きました。このストーリーは野ブタをプロデュースする話ではなくて、その過程でどんどん成長し、自分に気づいていく主人公修二の物語でした。彼を取り巻く人たちの人間の器の大きさを見ていて、私は自分の小ささを恥じました。そして、青春は甘く、苦く、懐かしく。。。最終回まで、大きな感動を運んでくれました。脚本、演出ともに、素晴らしかった。文句なしに、ここ何年か見たドラマの中でも5本の指に入る秀作です。【大奥~華の乱】これは、純粋に創作時代ドラマとして楽しめました。実際にも、ついに世継ぎに恵まれなく、女好きで側室の多かった将軍の時代であり、この時代を舞台にした事が、まず成功だったと思います。最終回辺り以外は史実にも割と忠実だったのではないでしょうか。史実と酷くズレて来た頃から「あれ?大丈夫かな~。。。」と不安を感じましたが、何のその。。。最後まで面白かったです。薄眉できわどいキャラクターを演じた小池栄子と、おどろおどろした御台所を演じた藤原紀香は二人とも新境地開拓で頑張りました。【花より男子】常に、今日は面白くないかも。。。次回は面白くないかも。。。と言う不安が、何故か付きまとっていましたが、毎回結構楽しめました。でっかい屋敷、信じられない学校、ばかばかしい登場人物たち。。。と、何もかもがありえないっつ~の!!なドラマでしたが、全て漫画的に。本当に漫画から抜け出たように上手く、上手く、できていました。そして、松ジュンはやはりカッコ良かった。。。【ブラザー☆ビート】う~ん。。。期待ほどじゃなかった。。。結局、単純なホームドラマですね。小松さんの脚本は常に、「良くない事件が起き」→「イヤな雰囲気」→「万事解決」的なストーリー運びだと思うのですが、このドラマは一話完結と言う事で毎回一話一話の中にその流れを作っていったため、果てしないワンパターンドラマになってしまいました。結局、キャラとノリの良さだけで見せていたような。。。Def Techの音楽に乗って毎回ストーリーが運んでいくのは、私的には良かったですが。【鬼嫁日記】いや~。。。ブログを巡ると、とても殿方に不評だったように感じたこのドラマ。私、実は結構この人に近い女なので。。。あまり抵抗なく。。。見てしまいました。。。(家事をちゃんとやっている分、この人の方が私よりマシかも。。。)「1リットル」の後番だった事が視聴者の集中力を呼べなかった原因の一つかと。【着信アリ】ホラーが映画からドラマに来ると、信じられないほどつまらなくなる事は「リング」で経験済みです。何よりも、このドラマが最悪だったのはCMの入り方。おどろおどろしい雰囲気になり、何かが出てきた!えっ!きゃ~。。。。。となった所で、急に楽しいCMが。。。雰囲気ぶち壊しやん。まぁ。。。テレ朝のこの時間枠だから仕方ないか(--;)以下論外(「番外」ではなくて、「論外」です)【危険なアネキ】「月9」と言う名だけに頼った、今クール最悪の駄作。森山くんは良い役者です。仕事は選ぼう!【恋の時間】ながら見だったんだけどね。。。初めてまともに見た回で、大塚寧々が布団を敷いている側で、そのダンナが何やらガミガミと怒鳴っていたわけですよ。「うるさい!くどくど言っとらんで、布団敷きくらい手伝わんかい!(--;)」。。。と思いました。(と言うか口に出して言ってしまいました。)姑もワケわかんないし、何で、こんな人たちに「はいはい」従ってんの?最終回も一応見たけどね。男が出来たから離婚って言うのが気にくわない。もっと、あいつらに何か思い知らせて離婚しろ!あんた、そんなに自分を出せずにいると、誰と一緒になったって幸せになんかなれないぞ。。。。と言うわけで、全く肌に合わないドラマでございました。他は見ていないです。ついでに「義経」を書こうかと思いましたが、大した感想が書けそうにないので止めておきます。私的には悪くは無かったですが、子役時代が一番面白かった。平家の皆様が出て来なくなってからは、面白さは半減以下になってしまいました。それよりも、今、「ER」以来にハマっているのが「チャングムの誓い」です。月9があまりにも面白くないので、ついにBSでかなり進んだ方まで見るようになってしまいました。BSの方は今50話過ぎくらいの部分を放映しているのですが、これが面白い!!たぶん、今地上波でやっている部分よりも、もっともっと面白いです。地上波の方しかご覧になっていない方は、先を楽しみに今を耐えてください。総じて、今クールは始め全くドラマ情報がなく、何も期待しないで見始めた割には、楽しめるドラマが多かったです。特に上2本。「1リットル」と「野ブタ」は、ここ最近見なかったほどの秀作でした。来年も、夢中になれるドラマに会えるといいなぁ。。。