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おもしろき こともなき世を おもしろく 

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2010.06.21
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茶は服のよきように点て
炭は湯の沸くように置き 
花は野にあるように 
夏は涼しく冬暖かに 
刻限は早めに 
降らずとも傘の用意 
相客に心せよ



利休七則ともいうようです。
これは茶道の大成者千利休が、茶道とはについての問答の中で答えたもの。

ある人が「茶道とは何ですか、教えてください」と尋ねた。
それに対し利休は、この七訓を挙げこれが全てですと応えた。
すると尋ねた人は怒って
「そんなことくらいは、三才の赤子でもわかっております」
これに利休は
「わかっていてもできないのが人間ではないですか。
あなたが本当にできるならば、私が弟子になりましょう」
と言ったということです。

知ってることとできることは違うでしょ、とここら辺も名言といえるでしょうが、
今回はあくまで七訓の方で・・。

茶道のさの字さえ分かってない。
お茶といえば高校生の頃、茶道部の女の子と遊びながらふざけて乱入したことがある程度、
(そういえば公立高校だったのに茶室があった。今から思うとビックリだ。笑)
後は京都の観光地で抹茶を飲んだことぐらい・・・
こんな私が茶道の開祖とされる利休さんの言葉を語るのはホントに僭越なんてものではない
無礼なのかもしれませんが、そんなこと気にしてちゃ、何にも書けません。笑


裏千家によると、
茶道の根本とは、自然体のままで季節感を大切にし、「もてなし」と「しつらえ」を基本にした
生活文化。とのこです。

この「もてなし」と「しつらえ」を端的に表した言葉が七訓だといえるでしょう。

これは仕事はもちろん、日常の人間関係にも大いに活かしていくことできる言葉ですね。



一、茶は服のよきように点て

ここでの「服」とは、服用・一服などの服で飲むこと。
飲む人にとって良い加減になるようにという意味。
自分の点て易いように点てる、あるいは点てたい様に点てることの戒め。

端的な例としては有名な「三献の茶」のエピソードでしょう。
「三献の茶」は石田三成が豊臣秀吉に初めて出会った際に出したお茶のこと。

秀吉が鷹狩りの帰りに立ち寄った寺で、お茶を所望。
給仕した小性は、汗を掻いた秀吉を見て、大きな茶碗にぬるいお茶を一杯に入れて出した。
秀吉は、喉が乾いていた為、一気に飲み干し、さらにもう一杯頼む。
すると二杯目は先ほどよりも小さめの碗に、やや熱めにした茶をだした。
気配りに気づいた秀吉は、試みにもう一杯を所望すると
今度は小ぶりの碗に熱く点てた茶を出した。
相手の様子を見て、その欲するものを出す、という細やかな心配りに
感心した秀吉はこの小性を城につれて帰り家来にしました。
その小性こそ、後の石田三成である。という有名なエピソードです。

喉の乾いている相手に、まずは飲みやすい温めの茶をたっぷり出し、
渇きが癒えた後は熱い茶を味わってもらう・・・
この逸話は気配りの進めとして、広く語られています。

→「人に接する時は、相手の気持ち・状況を考えて。」


二、炭は湯の沸くように置き

湯が沸くように炭を置くというと問答のお弟子さんではありませんが、
本当に当たり前のようなことに聞こえますね。
ただ、ここで炭のことを言っているのは、「湯の沸くよう」にするための行為全体を象徴的に表現
しているのでしょう。つまり、準備が重要だということ。

私のような素人でも、茶の湯においては、湯の沸き加減が特に大事だということは聞いたことが
あります。
お茶を点てるのにちょうど良い湯加減になると、釜はシュンシュンと音を立てます。
この音を松林に風が抜ける音にたとえて 「松風」と呼ぶようですが、この音がするような湯を
沸かすための火加減に気を配らなければならない。
この時、火を熾こした炭を置き、水を満たした釜を乗せた後では、炭の調節はできません。
お客様がいらっしゃってから退席なさるまでの間、ちょうど良い湯加減であるようにするためには、
最初から炭の位置をしっかり考え、最良の置き方をしていることが求められるわけです。

→「準備が大事。さらにその要点を押さえて準備する。」


三、花は野にあるように

茶花(ちゃばな)についてであり、自然の風情のままに投げ入れることを根本としている。
「野にあるよう」というのは自然に「ある様に」ということで自然に「ある通り」ではない。
ある瞬間の本質的姿を切り取って描くことであり、ありのままを写しただけではダメなようです。
つまり、自然をそのまま茶室に再現することを言っているわけではなく、見る者に、
その花がどのように咲いていたかを感じさせる様に生けることを薦めている。
たとえば、椿の木に満開に咲いていたとしても、木を茶室に持ってくるのではなく、(当たり前?)
一輪でそれを表現出来れば「あるように」ということになる。

また、色々なものを詰め込むのではなく、余計なものを省いてシンプルにする程、
受け手は想像をふくらませる事ができる。
この辺は色々な映画などで、利休を表現する時にも出てくることがありますよね。

→「表現するときは、本質を掴み、それをより簡潔にする。」 


四以降は又次回・・・・





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Last updated  2010.06.22 09:36:54
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