1525119 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

おもしろき こともなき世を おもしろく 

おもしろき こともなき世を おもしろく 

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

kenkenppa

kenkenppa

Category

Archives

2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12

Calendar

Freepage List

北海道非凡塾


2005 堀井学氏 2/25


カカトコリ氏 ’05.4.23


非凡会・武沢信行氏 5.20


中松幹事 ’05.06.18


安田雅人氏 ’05.07.09


大・交・流・会! 08.11


堀井学氏Part2 09.29


望月俊孝氏(読書) 10.15


石川副塾長 ’05.11.16


非凡会・武沢信行氏12.02


2006 高萩徳宗氏 1/31


大・交・流・会!2/21


市川善彦氏 3/16


二神敏郎氏 4/13


佐藤等氏 5/19


西谷常春氏 6/23


マツダミヒロ氏 7/27


大・交・流・会! 8/25


幹事例会 9/?


小山田剛氏 10/19


中松知真幹事 11/17


非凡会・武沢信行氏 12/1


2007 新年会! 1/12


内藤氏&民部田氏 2/14


飯田史彦氏(読書) 3/21


遠藤美紀氏 4/20


竹田陽一氏 5/28


吉田麻子氏 6/25


非凡会・武沢信行氏 7/13


田中省三氏 8/24


交流会 9/28


武藤英生氏 10/26


遠藤友彦氏 11/26


望年会 12/20


2008 西谷常春氏 1/23


植松努氏 2/15


川根順史氏 3/21


北海道非凡塾 塾長の独り言


北海道非凡塾の今後


北海道非凡塾の塾長


セカンドシーズン出足好調


夢への挑戦


第二期 無事スタート


総会&カカトコリさん


例会


塾生の方々の頑張り


五十音順 索引


五十音順


あ行 あ






か行 か






さ行 さ






た行 た






な行 な






は行 は






ま行 ま






や行 や




ら行  ら






わ行 わ


作者不詳


書物・その他


映画


Favorite Blog

まず自分の頭で考え… New! よびりん♪   さん

「スルガ銀行 かぼ… LD菊池さん

ウキウキマーケティ… ウキウキホリウチマン−お客づくり大学さん
OVER COME 俺様no1さん
こころりんく こころのりんくさん

Comments

山本有四@ Re:心に太陽を持て(09/01) 「国民小国文庫」? 「日本少国民文庫」と…
ココナッツミルク@ Re:つらいことが多いのは 感謝をしないからだ(09/02) おばぁちゃんが私の成人式の時に、この言…
しいえもん@ Re:丸くとも 一角あれや 人心 あまりに丸きは 転びやすきに(08/23) 円くとも 一角あれよ 人心 あまり円きは…
2011.03.06
XML
カテゴリ:処世術
 
人参呑んで縊(くびくく)る癡漢(たわけ)あれば、
河豚汁(ふぐじる)喰ふて長寿(ながいき)する男もあり。
一度で父(てて)なし子(ご)孕(はら)む下女あれば、
毎晩夜鷹買ふて鼻の無事なる奴あり。
大(たい)そふなれど嗚呼天歟命歟。
 



平賀源内 『放屁論』



平賀 源内(享保13年(1728年)- 安永8年12月18日(1780年1月24日))
江戸時代の日本の本草学者、蘭学者、医者、作家、発明家、(蘭)画家。
号は鳩渓・風来山人・福内鬼外・貧家銭内など。
多方面に才能を発揮した天才、奇才。だが、世間にはなかなか認められない一生だった。


訳はいらない気がするんだけど、一応付けとこうかな。

(超意訳・直訳)
健康のために、高価な朝鮮人参を飲んでいたのに、
自分で首をくくってしまうたわけものがいる。
そうかと思うと当たったら死ぬかもしれないフグ汁を、
好んで食べているのに長生きするものもいる。
一度Hしただけで父親のいない子供を身篭る下女がいる一方で、
毎晩、夜鷹を買って遊びまくっているのに、
鼻が無事なまま済んでいるヤツもいる。
大層な言い方だけれど、運か寿命か!

人参         ・・・朝鮮人参。高価な薬ということ。
夜鷹         ・・・江戸時代の街娼(がいしょう)の一種で、夜になると出てきて
               野天、もしくは夜だけの仮小屋で売春した女性たちのこと。
               遊郭なんかより数段格下。病気を貰う事も多かったのだろう。
鼻の無事      ・・・梅毒にかからないで無事なこと。梅毒にかかると鼻がもげる?
              (解説するまでもない?けど念のため)
天歟(か)命歟(か)・・・運か寿命かって感じだと思う。



源内といえば『エレキテル』をすぐに思い出される人も多いだろう。
日本での機械学・電気学の草分けといえる人。
他にも火浣布(かかんぷ、石綿製の燃えない布)やライター等を開発している。
こうした科学者(発明家?)の印象が強いのだが、もともとは※本草学者。
日本各地から特産品を集めて物産博覧会を開催し、
(現在のものと違い、現物をも集めた、薬学の学会という感じだったのだろう。)
それをもとに『物類品隲(ブツルイヒンシツ)』という今でいう図鑑を刊行している。

※本草学・・・動・植・鉱物とその薬用について研究する、薬学・博物学のこと。


源内のことを、『解体新書』で有名な杉田玄白は、『蘭学事始』の中でこう評している。
この男、業は本草家にて、生まれ得て理にさとく
敏才にして よく人気に叶ひし生まれなりき。
 


また、こってり脂濃くて夏にはうなぎを食べる人がいなく、困った鰻屋に相談されて
考えたのが、「本日土用丑の日」という宣伝コピー、という話はよく知られている。
コピーライターの元祖ともいわれているようだ。経営コンサルタントともいえる。

他にも鉱山の開発にたずさわったり、源内焼という焼き物をプロデュースしたり
と八面六臂の大活躍。浮世絵を多色刷りにしたのも源内の発案だった記憶がある。


講談や浄瑠璃の作家としても活躍している。
浄瑠璃の世界では、それまで上方言葉が使われていたが、彼は題材を関東に取り、江戸言葉
や吉原の廓言葉を舞台で使っている。(「神霊矢口渡」)大きな転換だった事だろう。
その号がしゃれていて浄瑠璃号「福内鬼外(ふくうちきがい)」と名乗っている。
節分の豆まきか!と、思わず突っ込みを入れたくなる。笑
名前といえば、「後編」に出てくる貧家銭内(ひんかぜにない)も貧乏で銭がないって・・・爆
(内より無の方が分かり易いのに・・・笑) 
(貧家銭内は、源内自身の生い立ちに近い男で、彼自身の自画像とみられる。)
ちょっと前に流行った青木雄二氏の漫画に出てくる登場人物を思わせる。


このお茶目な一面が書かさせたのか?『放屁論』。

屁。おなら。・・・・それと“こく”動作の動詞「放つ」をふっつけて放屁。
これを論じているのだ。笑

音に三等あり。
ブツと鳴るもの上品にしてその形円(まろ)く、
ブウと鳴るもの中品にしてその形いびつなり、
スーとすかすもの下品にて少しひらたし。
 

なんのこっちゃ。笑

当時、江戸に「放屁男(へっぴりおとこ)」なるものがいて、屁をこいて、
見事に音楽をを奏でたりして人気を博した。
この男に発想を得て『放屁論』となったようだ。

源内は人の体内から出るものには貴賎があり、頭から出る智恵や声などは貴いとし、
糞尿の類は賎しいとした。が、糞尿は肥料として使い道があるから一番ではない。
最も賎しいのは屁で、何の役に立つ事も無いからだという。
そして、この男はその役立たずの屁を見事に活用しているから偉い。となる。

また(江戸時代当時の)昨今は、古の先人の教えをただひたすらに研究するだけの人
が多い中、この放屁男は誰もが見向きもしないものに目をむけオリジナリティがある。
と絶賛しているのだ。

そこまで大層なモンでもないと思うが、筋は通っている。笑
(「放屁男(へっぴりおとこ)」ということは“へっぴり腰”って放屁の時の腰つき??
 “へっぴり腰”で屁こいてる人を見たことはないが・・・・笑           )


冒頭の言葉はそんな『放屁論』にある一説。

軽妙な語り口で面白い。
自分自身が、山師、法螺吹きと半ば狂人扱いを受けていることに対する励ましなのか、
人生の転がり具合の予測しづらさを書いているのだろう。

「人間万事塞翁が馬」(「淮南子(えなんじ)」)を思い出すが、
「塞翁が馬」は一人の人間の、福と思えることから禍(わざわい)へ、
また禍と見えることから福へと人生に変化をもたらした話で、
まったく禍福というのは予測できないものであるという故事成語になっている。

ちょっとニュアンスが違う。
いろいろな人間をみていき、普段の行動などの原因とそこから来るはずの結果、
とが納得できにくいことも多い。ということをいっている。

源内自身が、どんなに凄くても、(当然評価されてもいいはずが)評価されない事もある。
という諦めの気持ちなのか、怒っているのか。自暴自棄気味ではある。


でも、何かうまくいかない時、思い通りに事が運ばない時に、こんな言葉を思い出せれば、
「こんな事もあらぁ~な!」てな具合に軽くいなすことも出来そうだ。


人参呑んで縊(くびくく)る癡漢(たわけ)あれば、
河豚汁(ふぐじる)喰ふて長寿(ながいき)する男もあり。
一度で父(てて)なし子(ご)孕(はら)む下女あれば、
毎晩夜鷹買ふて鼻の無事なる奴あり。
大(たい)そふなれど嗚呼天歟命歟。


「ま、なんとかなるさ!なるようになる!」


平賀源内は人生についても、かなり投げやり。

寐(ね)れば起(おき)、おきれば寐、
喰ふて糞(はこ)して快美(きをやり)て、
死ぬるまでが活きる命
 

『痿陰隠逸伝(なえ(ゆ)まらいんいつでん)』


寝て起きて、起きては寝ての繰り返し。
喰って糞して、Hでいって、
死ぬまでが生きてる命。


一刀両断。身も蓋も無い。

本のタイトルがこれまた凄い。


ちなみに、
Hが出てくるけど源内さんは女性は苦手だったらしく。もっぱら男性が相手。
衆道(しゅどう)における権威(?)だった様子。
『江戸男色細見-菊の園-』という陰間茶屋と男娼のイエローページを出版しちゃってる。
他にも『乱菊穴捜(みだれぎくあなさがし)』等がある。(このタイトルも凄い。汗)


衆道(しゅどう)・・・日本における男性の同性愛・少年愛の事。
           「若衆道」(わかしゅどう)の略。
陰間(かげま) ・・・陰間とは歌舞伎等の芝居の修行中の少年。まだ舞台に立てず、
            “陰の間”にいることから付けられた。
           特に女形(女役)は、男性と性的関係を持つことが修行の
           一環と考えられていた。

江戸時代においては陰間遊びが町人の間で流行しており、明治になるまで男色は特別、
変態的な行為とは見なされず、男色を行なう者は別に隠すこともなかったようだ。
少なくとも私達が普通と思っている男女間のものと比較して倫理的に問題がある行為
ではなかった。



かなり変わった(間違った?)方向へ脱線。笑


源内の墓碑銘
「嗟非常人、好非常事、行是非常、何死非常」 
(ああ非常の人、非常のことを好み、行いこれ非常、何ぞ非常に死するや)

これを記したのも前出した杉田玄白で、友人である源内の才能に驚嘆し
その死を惜しんだことが伺われる。


現代の我々から見ると相当な奇人だった。
反面、日本の“ダヴィンチ”と称されるのも頷ける実績。

私たちも小市民的な“いいこちゃん”を卒業して好き放題やったほうがいいのかも。



 
  
 
 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.03.06 14:06:04
コメント(0) | コメントを書く
[処世術] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X