言葉の花束

つるし雲つるしの初夢は、すごかった。
・・・もの凄かった！

私は、救済テントで炊き出しを待っていた。
「これじゃ、回らないかもな、お粥」
「え。じゅん、どうする？生きるってつらい！」

ふと目が開いた
「生きるって辛い！でも屋根がある！」

「うんあるよ。」
「辛いよね」家族の声がする・・・あれ、もう、８時。起きなくちゃ・・・

「ごめんね。嫌な思いしたでしょ？」
「ちっとも。昨日は高熱だったし。お正月も結構動いてたし。」
「ニュースも不景気なのばかりだからな」

「ココアでも作ろうか？」
母は優しい。今年はしっかり身体を治す！と、体質改善のハーブティーやら
寝る前に柔軟体操やら。
その姿が、親から見ると、嬉しいらしい。
「あ、牛乳でいい。・・・あれ？その爪！」
「うふふ。ありがとう」

実は、昨年、家族にクリスマスプレゼントをしそびれてしまった。
ちょうど、５日に病院に行ったついでに（＾＾；）
近くの百貨店で遅めのお年玉？を用意した。母には
「シャネルのチョコレート色のマニキュア」を。

値段は覚悟していた。店舗に入るのが「清水の舞台」だった・・・

母の手は、働き者の手。日焼けして黒い。まさしく「辛い人生」をも重ねている。
しかし、それが逆に「貫禄」となって
シャネルのマニキュアが神秘的なほどに美しく輝いている。
チョコレートコスモスが太陽に照らされて、その命を喜んでいるかのようだ。

そういえば、贈った日。
「うわーーーシャネルやーーー」と子どものようにはしゃいでいたっけ。

「また、折を見てプレゼントしよう」

ここまで、育てて、見守ってくれて、
家族さま。ありがとう。