DJ Kennedy/life is damn groovy

Woman's Gotta Have It / Bobby Womack


春の粒をいっぱいに含んだ白い光は午後になって街並みに溶けてしまったけれど、まだまだ良い土曜日だ。


ご覧頂いているトップの写真は、ニューヨークの自宅で撮ったもので、私の大好きなお店のピッツァである。

目下、ピッツァを左手に、キーンと冷えたMGDを喉に流し込みたい衝動と格闘している最中、辛い。

仕事絡みの不摂生が祟ったのか、風邪をこじらせた後に炎症を起こした扁桃腺を取り除いた為、当分は普段通りの食事ができず、冷ましたスープやアイスクリームで凌いでいる。つまらない。

体力も落ちているので横になり本を読み音楽を聴き、映画を観る。涙目でかわいそうにと訴える夫に心の中で手を合わせながら（なんちゃって）実はとても贅沢な毎日を過ごしていると感じられる。

ニューヨークはピッツァの美味しいところで、イタリアン・レストラントを探さなくとも仕事の合間に、深夜の帰宅前に、デリバリィ専門のピッツァリアへ立ち寄ればとても安く、アツアツの美味しいピッツァを楽しめる。

写真はニューヨークの自宅にいると時折オーダーするもので、日本ではどうやらお目にかかれそうにないタイプのもの。

厚みは3センチほどだろうか。直径は約70センチ。写真のピッツァはハワイアン・BBQチキン（上にのっているのはハム＋パイナップル＋バーベキューソースでグリルしたチキンなど）のラージ・サイズで、ボックスの中にあるグリーンの小さなコンテイナーは、ピッツァのエッジに残るクラストを楽しむ為のガーリック・バター。手前はピクルにしたハラペーニョである。普段は、ラージのクラストにエキストラのトマトソースとチーズ、そしてこのハラペーニョだけをトッピングにしてもらってオーダーする。これがビアに一番合う！と我が家では思って疑わない。

横の小さなボックスにはチキン・ストリップス（ささみ）のフライ、添えられて来るのはちょっと甘くて美味しいハニー・マスタードとバーベキューソースの2種。いつも、これらに加えて2リッターのスプライトを持ってきてもらうのだ。家でのパーティやミーティングが重なるとピッツァの回数も増え、デリバリィ・ボーイも我が家のオーダーを心得てくれるようになった。

ビアは、MGDがスッキリとしていてコンティネンタル・メニューによく合うと思っており、食卓のレギュラー・フェイス。でも、スポーツ・バー以外のバーでは飲まない。この辺りは、私達のささやかなトレンドである。

ところで、仕事を休むと、いつも以上に楽しく食事したくなるものなんだな。

夫も私を気遣い毎晩早く帰って来てくれている。映画を観る時間も音楽の話をする（但し声は出ない）時間もシェアできるのはヘヴンリィだけど、1日の締めくくりであるべき食事が寂しい！それも私のサイドだけ。

夫のヤツ、湯気も立たないアスパラガスのスープをすする私の目の前で、

「ほら、フレッシュなうちに頂かないと申し訳ないから」

などとこちらの顎が外れる程にしらじらしい言い訳など乗せてアラスカの知人から送られて来た、キラキラと輝くキング・サーモンをレモンのソテーで、大口開けて食べて見せる。

どうやらあのサーモンは、私の口に入ることはなさそうだ。

ならば！やはり全快の折には、アッツアツの巨大なピッツァとMGDで決まりでしょう。って、ムキになってる？虚しい。

今夜あたり、チーズの良い香りを下界に送り込み頭上を漂う、サーモン・ソテーを頬張る意地悪な夫にも似た巨大なピッツァが、夢に出て来てしまいそうで、心配。



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ブログを始めて1年が過ぎましたが、なかなかコンスタントにコラムのアップもできず、またいつも良くしてくださる皆様へもお伺いせずにおり、申し訳ありません。ここは私にとって遊園地に遊びに来るような気持ちになれる楽しい場所であり、これからも大切にしていきたいと思っています。どうぞ、これからもお気が向かれました時にお付き合い頂けましたら幸いです。宜しくお願い致します。