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DJ Kennedy/life is damn groovy

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March 5, 2010
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カテゴリ:Friday-Night Boom




     Lounge DJK 24.jpg




実はBeer Loverだったりする。


とか言いながら日本に来るまで日本で生まれたビアを飲んだことはなかった。
アメリカのビアは大方スッキリ味だが、日本にはわりにヘヴィなガンコ親父系
銘柄もあることを知った。因みに私のお気に入り日本産は朝日スーパードライ。
何を隠そう、今も飲みながらこの話をさせて頂いている。そして次なるは。


大げさに「ワールド・ビア月間」なんてタイトルをつけてしまった今月のBoomだが、
2週間程先にある話題を投げ掛ける計画があり、その前説?のつもりで、それなら
いっそいろんなビアを飲んでみちゃおう、みたいな安直な考えから始めてしまった。
その為、うちのパントリィにはどんなビアがあるのだろうと土壇場で慌てふためいた。


私は人生の半分以上をアメリカで過ごしているので、やはりビアはMade in USの
爽やか系をスポーツ・バーなどで流し込む、これが何より良い気持ち。けれども
ある日を境にBelgiumのCHIMAYなどのトラピスト・ビアを、しっかりじっくり、味わう
ようになった。しっかりじっくり。CHIMAYは清らかな土地で生まれたビアですもの。


21を過ぎて飲酒OKとなり、その頃Honoluluでは、大抵最初にオーダーするのが
Coors LightやMiller Lightだった。Washingtonに移ると、ジョージタウンのバーで
学生達に多く飲まれていたのはCoronaやHeinekenだった。そしてNYに来ると、
どこのバーに誰と行っても、全員示し合わせたようにRolling Rockを飲んでいた。
ご当地ビアなどを除外して、好まれるビアには土地柄が関係するのかと、思わず
掘り下げてみたくもなってしまった。


   Lounge DJK 012.jpg


ある時、学内の友達でも群を抜いて大酒飲みだったライアンと、他10人ほどで
ダウンタウンの愉快なゲイバーへ行った。その夜もライアンはがんがん飛ばし、
そのうちに世界の銘酒を飲み尽くそうなどと無謀なことを言い始め皆を困らせた。

そこで出会ったのが、先程我が家の暗室から登場した、CHIMAY BLUE、ORVAL.
当時は今のように缶ビールが中心というわけでもなかったし、私の知る限り、皆揃って
グラスボトルが好きだったように思う。勿論このCHIMAYやORVALも缶などない。
グラスボトルだった。ただ、ラベルは若干違っていたと記憶しているが。

ライアンはカウンターの置くのCHIMAY3種類とORVAL、他に2,3のトラピスト・ビアを
何も知らずにオーダーし(しかもまとめて一度に)、厚みのあるワインでも飲むような
可愛らしいグラスが添えられた。ライアンは鼻で笑い、「分かってないなぁ、こんなの
要らないの」と手でぐいとキャップを外そうと思ったところが、「イテテテ」分かってない
のはライアンの方だった。貴婦人は、そう簡単には、落ちない。ギザギザのキャップ、
アメリカのビアは手で簡単に開けられるが、それらはライアンの大きな手にも
びくともしなかった。

そこでライアンの横に座ったウェイトレスのお兄さ、じゃなかったお姉さんが「野暮ねぇ、
あなたCHIMAYの飲み方を知らないの?モテないわよ~」その通り。とってもいいヤツ
なのだが、少々野性味が過ぎた彼はあまり女の子に人気がなかった。

「CHIMAYはね、ワインを飲むように楽しむものなのよ」


    Lounge DJK 002.jpg


お酒を覚えてたかだか1年余の小僧にそうそう世界のビアを制覇されてたまるものか。
「いい勉強になった」とモテなくても素直なライアンは感心し、それからそのお姉さんに
様々なビアの飲み方を伝授してもらっていた。

その日私達にしばしの「CHIMAY全盛時代」が訪れた。そしてどういうわけかライアンが
そのお兄さ、いえいえお姉さんをちょっと見初めてしまった、というおまけまでついてきた。


あの夜の彼女の言葉通り、今もCHIMAYを飲む時は常温に近い温度で、そして我が家には
厚みのあるCHIMAYのグラスがないので仕方なく、普段使うワイングラスで楽しんでいる。
うちのセバスチャンなどビアはグビグビいくものだと思っているクチだが(ライアン以下
かも、いやバーでゴクゴクなどと言う私もセバスチャンと同レベルだと今気付かされ、
口惜しい)さすがにこれを飲む時はジョギング後のミネラルウォーターみたいな飲み方は
しないから、やはりこのビアには生まれ持った気品があると言えるだろう。

そのお味といったら、アメリカ=じゃがいも、ベルギー=アスパラガスくらいに違うと話した。
普段飲むアメリカのビアに比べると格段に濃く、でも嫌な後味などなく、とても良い香り。
CHIMAY BlueもORVALもアルコール度数はビアの中でもかなり高いが、このORVALを、
ビアやウィスキーの評価で著名だったマイケル・ジャクソンは、ベルギー・ビアの最高峰
であると賞讃したと言う。

私の父は、お酒の深みが喉元を過ぎたところで広がるとその国の歴史や伝統が見えてくる、
と大袈裟なことを言って家族を笑わせた。でも確かに良い味を持つものには、語らずとも
伝わる人々の尽力が込められていると、父の言葉を冗談にしながらも感じた。


今夜見つけたCHIMAYもORVALも若いもので残念だったが、年代ものの深みは、通に
言わせると上質のワインにも劣らない美味しさなのだと言う。私の場合、そこまで評価
するにはまだまだ「酒飲み」ではなく、日々精進なのである。


さて来週は、どの国のビアを頂きましょうか。


今夜は、淑女達のBossa Loungeで、おやすみなさい。

GalCosta.jpg LeilaPinheiro.jpg AstrudGilberto.jpg ElisRegina.jpg
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Last updated  March 6, 2010 02:59:14 AM
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