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DJ Kennedy/life is damn groovy

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April 2, 2010
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カテゴリ:Friday-Night Boom



  44.jpg




先々週にお話したEmperor Goldについての情報が、このビア、よほど希少なのか
試飲させてくれたバーテンダーのあまりビジネスがうまく行かなかったのか、それとも
私が酔って思わず見てしまった幻だったのか、残念ながら今のところ無い状態で、
それならもう1ヶ月このままビアで引っ張ってしまうかと思ったりして、というわけで、
今月はビアのベストフレンド、ビアにぴったりなEasy Cookingです。




    FNB41.jpg



私は、おばあちゃん子だった。父の家も母の家も男子の多い家系のようで、私は
双方のファミリーで久々に生まれた女子だったという理由、相当に溺愛された。
だから今、こんな大人になってしまったのだが(と、ご先祖様のせいにしてみる)、
学生時代に母方の祖母が亡くなって、私には大好きな祖父・祖母がいなくなった。


けれど同じ頃、新しいグランマに出会うことができた。


ギリシャ人の友人ディアの家に行くと、家族は皆おおらかで優しく、特に彼女の
おばあちゃまは、地中海と燦々と照りつける太陽のあのコントラストのように曇りの
ない、老いてなおスッキリ爽やかな女性だった。


勉強が忙しくて徹夜明けの日に遊びに行くと、クレア(おばあさん)は顔をしかめて
私のあごをつかみ、「血の気のない顔だね」と言った。私より50は歳のいった彼女は
まだ日も暮れないうちからビアボトルを片手にふんわり赤みを帯びた頬で私に背を向ける。
確かにそうです貧血気味で、と答えると「あんた、今夜はうちに泊まっていきなさい」



大学の宿題は一晩では終わらないので、まずは一通りおしゃべりを済ませる。
1日のこと、勉強のこと、進路のこと、男の子のこと。彼女の家の庭は芝生を長めに
トリムしてあり、座るとやんわりと気持ちがよかった。




 World Beer Month 2010 122.jpg




お夕食は庭で、ということになり、ディアと私はテーブルをセットした。コバルト色の空に
鮮やかなレモンイエローのテーブルクロスがディアのファミリーによく合って、ギリシャに
行ったことなどなくても十分旅行気分を味わえた。


大きな赤いトゥリーン(スープを入れる陶器の鍋)をお父さんが持ってきて、後ろから
お母さんとクレアが様々な地中海料理を運び、私達はクレアの言いつけでキッチンから
大量のビアを持って来ると、お父さんが用意したざっくりと氷の入ったバケットに差し込んだ。


良い1日に乾杯をすると、このグリーク一族、飲むわ飲むわ。様々な魚介のカルパッチオや
ミートボールのトマト煮、そして何と、メインが赤いトゥリーンに入ったスープだと言う。


「今日はあんたの為に私が作ったんだよ」クレアは私にそう言いながら取り分けてくれた。
この、レンティル(レンズ豆)のスープは鉄分が豊富に含まれており、貧血の薬など飲む
くらいならこのスープを食べている方がよほど健康的だと言った。そして今も忘れないのが
次の一言だった。


「このスープはギリシャのソウルフード。これを食べればあんたはもう私の家族。あとは
 冷えたビアがあれば他に食べものなんて何も要らない。ビアは飲むパンなんだから」


ビアは栄養価が高いから、ビアとこのスープで総合栄養を摂取できるということのよう。



その晩ディアと私はクレアの部屋で寝た。クレアは何と「寝酒するよ」と言って自室にまで
さっきのバケットを持ち込ませ、真孫と新孫の二人は結局明け方までゴッドファーザーの
2作に付き合わされた。



以来クレアが4年後に亡くなるまで、私は彼女をグランマと呼んでディア同様に親しみ、
クレアも私をシュガーと呼んでとても可愛がってくれた。


今も私はクレアの言いつけを守り、レンティルのスープを作る時は必ずビアを飲むことに
している。でないと空の上から、叱られそうだから。




194.jpg



今も健在、クレアのレンティル・スープ

レンティル                  1パック(200gくらい)
ビーフキューブ(マギーブイヨンなど)   3つくらい(お好みで)  
オニオン                    3個
セロリ                     6本
キャロット                   2本
トマト(入れなくてもOK)          1個
パースリィ                  1株(たくさん入れると美味しいです)
ソーセッジやベイコン            お好きなだけ
ベイ・リーフ                  1,2枚
Salt&Pepper

=作り方=

ドライ・レンティルは4,5時間からできれば一晩お水に漬けておく。
野菜は、オニオンとキャロット、トマトは5ミリ角くらいに切っておき、
サラリは繊維をなるべく残さないように薄く小さく切っておく。
お鍋にお水をたっぷり入れ、そこにレンティルを加えて30分煮る。
30分経ったところで野菜とベイ・リーフを加えて更に30分煮る。
合計1時間経ったらブイヨンを加え、ブイヨンが溶けたら一口大に
切ったソーセッジやベイコンを入れて、レンティルの形が崩れ、
スープが重たくもったりするまで煮込む。
最後にソルトとペッパーで味を調え、パースリィを加えて更に煮て出来上がり。

日持ちもしますし、日にちが経ってもちっともお味が変わらない。
見た目はイマイチ?でもとても美味しいスープです。
お鍋いっぱいにできる(お豆がふくらむ)のでたくさん食べられます。
我が家はブレクファストにも頂きます。



クレアのようにカッコイイDivas
FontellaBass.jpg MerryClayton.jpg IrmaThomas.jpg ShirleyBrown.jpg
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Last updated  April 3, 2010 02:36:49 AM
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