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カテゴリ:Simple Pleasures
春分の日。春をお祝いするには、あまりに冷たい雨。 東京は、おそらくは微量の放射性物質が混ざった雨が降ったりやんだり。首相官邸は、東北に置いても関東においても健康に影響はないが、心配なら次の項目において注意するよう呼び掛けている。 1.急用がなければ、雨が止んでから外出する。 2.頭髪や皮膚を、あまり雨に濡らさないようにする。 3.頭髪や皮膚が雨に濡れても心配はないが、気になる時は念の為流水でよく洗う。 知人の家族にやはり過剰に反応してしまっている人がいて、ご近所に昆布を配って歩いていると聞いて驚いたが(昆布のヨウ素を摂取すると被曝した場合でも症状にでにくいという理由)、こういう時こそ冷静に知識を得て、周囲を混乱に巻き込まないよう気をつけたいものである。 私は、雨が好き。 静かな雨の月曜日は、カーペンターズの歌に相反して気持ちを穏やかにしてくれた。メトロエリアに限られるだろうが、今日は余震も少なくて(誰かが雨の日は地震があまりないと言っていたが、それは本当?)大震災以来初めて、普段とほぼ変わらない1日。仕事もはかどってとても嬉しい。 渡欧についても、私にはその国でしなければならないプロジェクトがあるので、少なくとも一度はそこへ行くつもりだ(正直に言うと、昨日までは、もう止めてしまおうかと弱気になっていた)。これまではただただ沈む気持ちの中に甘えていたけれど、今日ようやく、プロジェクトの為のリサーチに取り掛かった。もしもこの準備がうまく進んだら、今年の暮れには行きたいと思っている。こんな気持ちになれたのもきっと、今日の雨のおかげ。 だいいち、被災地でのご苦労を考えれば、私の今の悲しみなど、涙に値するものではない。 降り出しそうな空、というのも良いものです。 太陽が好き、青い空が好き。これは誰もが思うことだけど、雨だって悪くはない。心をブルーにする雨ばかりではない。とても優しいものだ。雨は心を覆う闇を洗い流してくれる。また雨は、誰にも見られたくない涙を隠してくれる。泣きたい時は、雨の中がいい。 そして何より、雨は季節を変えてくれる。「ひと雨ごとに」という言葉があるとおり、雨粒ひとつひとつの中に、次の季節を潜めている。雨は着実に、春を連れてくる。 咲き乱れるソメイヨシノが恋しくなってきた。あと10日もしたら、東京でも桜が咲き始めるのだろう。今年の春は、いつもよりもずっと温かくて明るくなければならない、私達みんなの為に。 雨の歌・・・泣ける。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 21, 2011 09:58:29 PM
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